任意整理
2024.02.20 ー 2024.09.11 更新
クレジットカードは非常に便利なものですが、リボ払いや浪費でクレジットカードの借金が大きくなってしまうこともあります。
クレジットカードの借金(キャッシング、リボ払い、分割払い)も、任意整理をすることで返済額を減らすことが可能です。
本記事では、クレジットカードの任意整理に関する基本知識から、任意整理後にいつからクレジットカードを作れるようになるのかについて解説します。
債務整理後にクレジットカードを使いたい人への対処法や比較的審査の甘いクレジットカード会社の紹介も行うので、最後まで読み進めてください。
こんな人におすすめの記事です。
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クレジットカードの任意整理は債務整理の1つで、クレジットカードの利用による借金に対して、債務者が弁護士や司法書士を通じて債権者(主にクレジットカード会社)と直接交渉し、返済額の減額を目指す手続きです。
クレジットカードの任意整理では、将来利息のカットや返済期間の延長を行います。
クレジットカードが使えなくなるなどのデメリットがあるものの確実に借金を減らせるようになるので、返済に精一杯になっている場合におすすめの債務整理です。クレジットカードを含む貸金業者からの借金が年収の3分の1以上ある場合は、任意整理などの債務整理を検討した方が良いと言われています。
クレジットカードの任意整理では、ショッピングローンやリボ払い、キャッシングによる借金も対象となります。
一括払いやボーナス払いの場合はカットする利息が存在しないので、任意整理をしても借金を減額することはできません。このような場合は、長期分割払いの交渉を行い、毎月の返済額を減額する交渉を行います。
任意整理後にクレジットカードは作れません。詳細について詳しく解説します。
任意整理などの債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報が記録され、クレジットカードの新規発行はできなくなります。
なお、信用情報機関は以下の3つが存在しています。
任意整理したときにそれぞれの信用情報機関に登録される情報を一覧にしてまとめました。
CICとKSCは任意整理完了後5年でブラックリストが消えますが、JICCは契約時期によってブラックリストが消える日が違います。
信用情報機関に事故情報が記録されると返済能力がないと判断されるため、クレジットカードの新規発行はできなくなります。
任意整理を行った後は、今まで使っていたクレジットカードの更新もできなくなります。また、クレジット機能付きのETCカードも原則利用できなくなります。
クレジットカード会社は、クレジットカード会員の信用を定期的にチェックする途中与信を行います。途中与信が行われると事故情報の情報が確認され、今まで使えていたクレジットカードが使えなくなります。
例として、楽天カードのカード会員規約には、会員資格取消し条件の項に以下のような記載があります。
第19条(カード利用の停止、会員資格取消し)
3. 当社は、会員が次の各号のいずれかの事由に該当した又は当社が該当したと判断した場合、会員資格を取消すことができ、加盟店等に当該カードの無効を通知又は登録することがあります。
(4)差押・破産・民事再生申立・取引停止処分があった場合等会員の信用状態が著しく悪化した場合。
引用:カード会員規約 | 楽天カード
任意整理を行うと、事故が信用情報機関に記録され、「ブラックリスト」と呼ばれる状態になります。
ブラックリストに名前が載ると、新たな借入れやクレジットカードの発行、住宅ローンの申込みなどができなくなります。
ブラックリストの解除は債務整理が完了してから5年後を目安に行われるので、それまでは信用情報に傷がついた状態になることを覚えておきましょう。
クレジットカードの借金を任意整理する前にやるべきことについて解説します。
それぞれについて解説します。
任意整理を始める前に、クレジットカードに紐付けられた銀行口座の残高をゼロにしておきましょう。
弁護士や司法書士が受任通知を送信するタイミングによっては、前月の引き落としがかかってしまうかもしれません。引き落としがかかった場合には、その金額は返ってこない可能性が高いです。
そのような事態を避けるために、クレジットカードに紐付けられた銀行口座残高はゼロにしておいてください。
任意整理を行う前に、クレジットカードのポイントは全て使い切りましょう。
任意整理手続きが始まると、カードは利用停止となり、これまで貯めたポイントは消滅します。
ポイントは商品券や電子マネーに交換できるので、債務整理をする前に使い切っておいた方がお得です。
携帯電話の通信料金や機種本体代金は、任意整理の対象外にすることをおすすめします。
携帯電話の通信料金や機種本体代金を任意整理の対象にすると、携帯電話が強制解約される可能性が高いです。
任意整理後に新しく携帯電話を契約する難易度は非常に高いため、覚えておきましょう。
クレジットカードの借金を任意整理する際には、携帯電話料金の支払い方法をクレジットカード払いから口座引き落としに変更しておきましょう。
任意整理の手続きが始まるとカードが強制解約になり、携帯電話の支払いができなくなります。携帯電話の支払いを滞納すると、電話回線の利用も停止されてしまいます。
生活や仕事に支障が出ないようにするためにも、携帯料金の支払いを口座引き落としに変更することを忘れないでください。
債務整理後は一定期間(完済から5年程度)クレジットカードが使えなくなります。では、いつからクレジットカードを作れるようになるのでしょうか。
債務整理の種類ごとに解説します。
任意整理手続きが完了した約5年後からクレジットカードを作れるようになります。
任意整理で和解した内容で借金を完済後5年が経過したら事故情報が削除されます。
個人再生を行った場合、クレジットカードが作れるようになるのは手続き完了から5年〜10年後です。
CICとJICCは完済してから5年で事故情報が削除されますが、KSCは手続き開始決定日から10年、もしくは完済から5年の遅い方で事故情報が削除されます。
自己破産を行った場合、クレジットカードが作れるようになるのは免責許可決定の確定日から最長10年後です。
自己破産の情報は信用情報機関に10年間記録されます。任意整理や個人再生よりも長く記録される仕組みとなっており、KSCに加盟している銀行系のカードは自己破産すると10年間作成できないことを覚えておきましょう。
特定調停を行った場合、クレジットカードが作れるようになるのは完済から5年後です。
CICやKSCでは「契約期間中および取引終了から5年間」経過後に事故情報が削除されるので、8年ほど事故情報が残ることになります。
任意整理後にカードを使う方法は以下の通りです。
任意整理後はクレジットカードが使えなくなるので、デビットカードの利用がおすすめです。
デビットカードは、カードの支払いと同時に銀行口座から代金が引き落とされる仕組みなので、信用情報機関に事故情報があっても利用できます。
任意整理などの債務整理後は自分名義のクレジットカードを作れなくなります。そのため、クレジットカードを使いたい場合は家族に家族カードを発行してもらいましょう。
家族カードの入会審査は主契約者である家族に対して行われるので、信用情報機関に事故情報があっても利用できます。
任意整理をしても、「Paidy(ペイディー)」などの後払い決済サービスを使うことができます。
後払い決済サービスは、購入時ではなく購入後に支払いを行うサービスです。
ネットショップや一部の店舗で使え、審査もクレジットカードほど厳しくありません。なお、支払いを忘れると遅延損害金がかかる仕組みとなっているので払い忘れには注意しましょう。
任意整理後でも、QRコード決済などのキャッシュレス決済を利用すれば支払いに困りません。
QRコード決済はコンビニやレストランなど多くの場所で利用できます。クレジットカードのように後で請求されることはなく、使い過ぎの心配もありません。
任意整理後にクレジットカードが使えなくなっても、プリペイドカードは利用できます。
プリペイドカードは、事前にお金をカードにチャージしておくカードです。
審査不要で利用できるため、ブラックリストに載っている人でも利用できます。
任意整理後にクレジットカードが使えない場合の対処法などの詳細は以下の記事で解説しています。
任意整理後にクレジットカードは使えなくなる?再発行する方法やポイントも解説!
債務整理後にクレジットカードを作成するときの注意点は以下の通りです。
クレジットカードを作成する前に、事前に信用情報機関で情報照会をすることをおすすめします。
任意整理などの債務整理の記録が消えているかを確認し、消えていたら申し込みを行ないましょう。
CICとJICCであれば、インターネットから情報照会ができます。なお、インターネットで情報照会をする場合にも、24時間いつでも照会できるわけではないので注意してください。
債務整理後にクレジットカードの新規作成を申し込む場合は、債務整理前に利用していたカード会社以外の会社に申し込むようにしましょう。
債務整理を行なったカード会社は、過去の信用情報を所有しているため、審査に通りにくくなっています。
審査が極端に甘いクレジットカードはありません。
とはいえ、比較的審査に通りやすいカードはあります。この後に任意整理などの債務整理後におすすめのクレジットカード会社を紹介します。
債務整理(任意整理)後におすすめのクレジットカード会社を紹介します。
出典:https://www.rakuten-card.co.jp/
楽天カードは、楽天グループが発行しているクレジットカードです。年会費は永年無料で楽天ポイントが貯まります。
専業主婦や学生でもカードを発行することができるので、比較的審査の甘いカードだと言えます。
出典:https://www.smbc-card.com/camp/numberless/index.jsp
三井住友カード(NL)は、三井住友カードが発行している年会費が永年無料のカードです。
券面にカード番号・有効期限・セキュリティコードが表記されていないナンバーレスカードなので、安心して利用することができます。
18歳以上であれば専業主婦や学生でもカードを発行することができるので、比較的審査の甘いカードだと言えます。
出典:https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/green-card/
アメリカン・エキスプレス(American Express)カードは、Eメールアドレスを持っている日本在住の成人で、本人確認書類を提出できる人が申込可能なカードです。
楽天カードや三井住友カード(NL)と違い、成人していても満20歳以上でないと申込対象になりません。
過去の実績より現在の取引状況を重視する傾向があるカードなので、他のクレジットカードで審査に落ちた場合にもチャレンジできるカードだと言えるでしょう。
出典:https://www.acom.co.jp/lineup/credit/
ACマスターカードは、アコムが提供するクレジットカードで、年会費無料、最短即日で発行可能な特徴的なカードです。
また、審査が独自審査となっています。他社の通常の審査フローが落ちてしまった方でも発行できる可能性があるため、インターネット上では「審査が甘い、ゆるい」という口コミもよく見かけます。
一方で、デメリットも存在するので、ご自身の許容できる範囲で利用を検討しましょう。
主なデメリットは、・支払い方法が「リボ払い」のみである点・家族カードの発行などはできず、ポイントなどもない点・支払い時にボーナス一括払い、分割払いなどはできない点
ここまでで債務整理後におすすめなクレジットカードを紹介しましたが、クレジットカードの審査が通らないときに絶対にやってはいけないことがあります。
それぞれについて解説するので、参考にしてみてください。
クレジットカードの審査に落ちた場合にも、複数のクレジットカード会社に同時に申し込むことは避けましょう。
クレジットカード会社は、短期間に複数の会社に申し込んでいる人を信用リスクが高い人だと判断することが多いです。
審査に落ちた場合は、少し期間を空けてから別のクレジットカード会社に申し込みをすることをおすすめします。
クレジットカードの審査に落ちたからといって、虚偽の情報で申し込むのは絶対にやめてください。
収入や職業、勤務先などで嘘の情報を記載すると、カード発行できないだけでなく、最悪の場合詐欺罪で逮捕されるリスクがあります。
審査に落ちた理由をカード会社にしつこく問い合わせることも避けた方が良いでしょう。
このような行動は、カード会社に対してマイナスの印象を与えるだけです。
本記事では、クレジットカードの任意整理に関する基本知識から、任意整理後にいつからクレジットカードを作れるようになるのかについて解説しました。
任意整理が完了してから5年が経過すれば、新しくクレジットカードを作れるようになります。
なお、債務急済ではエリア別に債務整理におすすめの法律事務所・司法書士事務所を紹介しています。こちらから専門家の検索ができるので、借金問題を解決したい方はぜひ試してみてくださいね。24時間対応の法律事務所・司法書士事務所も紹介しています。
任意整理完了後5年が経過し、信用情報機関で事故情報が消えたらクレジットカードを使えるようになります。
クレジットカードを新しく作る前に、信用情報機関で情報照会を行いましょう。
より詳細な記事はこちら
過払金を請求しても借金が残らない場合は、過払い金請求をしていない会社のクレジットカードであれば問題なく使うことができます。
なお、過払い金請求をした会社のクレジットカードは利用できなくなることがあるので、注意が必要です。
最初の支払いは受任通知を送付してから3ヶ月〜6ヶ月後にはじまるケースが多いです。
返済額や返済期間などの返済条件の和解が成立すると、支払いが開始されます。
任意整理後におすすめのクレジットカードは以下の通りです。
借金には時効があり、一定の条件を満たせば借金の返済義務がなくなります。
時効の援用は、債務者が「時効の制度を使って借金の返済義務をなくしますよ」と意思表明するための手続きです。
時効の援用が難しい場合には、債務整理の利用がおすすめです。
公共料金(電気・ガス・水道)の滞納も債務整理の対象になりますが、債務整理後も同じ地域に住む予定なら事前にサービス提供会社と相談することをおすすめします。
こちらから専門家の検索ができるので、借金問題を解決したい方はぜひ試してみてください。
この記事の監修者
株式会社WEBYの債務急済運営事務局。全国400以上の弁護士・司法書士のWEBマーケティング支援に従事。これまでに法律ジャンルの記事執筆・編集を1000記事以上担当。WEBコンサルやHP制作、SEO対策、LMC(ローカルマップコントロール)など様々な支援を通じて法律業界に精通。これらの経験を基に債務整理の際に必要な情報や適切な弁護士・司法書士を紹介している。
※当社(株式会社WEBY)は直接債務整理のサービスを提供しておらず、債務整理の相談や依頼については紹介事務所へのリンク先で対応となるため、当サイトでは債務整理に関する個人の相談や質問にはお答えできません。 当サイトのコンテンツは事実に反しないよう尽力していますが、内容の正確性や信頼性、安全性を担保するものではありません。 債務整理の無料相談や依頼にお申し込みされる際は各弁護士事務所・司法書士事務所等の公式ホームページに記載されている内容をご確認いただき、自己判断していただけますようお願いいたします。 当サイトは株式会社WEBYと提携する企業のPR情報が含まれます。 当サイトで掲載しているコンテンツは個人および法人へ向けた情報提供が目的であり、債務整理を提供する事業者との契約代理や媒介、斡旋を助長するものではありません。
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