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任意整理をしない方がいいケースとは?後悔しないために事前に確認するべきことも解説

任意整理

2024.04.282024.06.05 更新

任意整理は債権者との話し合いで債務の整理(利息のカットをしてもらう)を行う方法ですが、借金に悩んでいるすべての人におすすめできる手続きではありません。

本記事では、任意整理をしない方がいいケースとしたほうがいいケースについて解説します。

任意整理をしてから後悔することがないように事前にチェックしておきたいポイントについても解説するので、最後まで読み進めてください。

こんな人におすすめの記事です。

  • 将来のために任意整理をするべきか悩んでいる人
  • 任意整理をした方がいいケース、しないほうがいいケースについて知りたい人
  • 任意整理をする前に確認したほうがいいことを知りたい人

記事をナナメ読み

  • 任意整理をしても人生は終わらないが、信用情報に傷がつく
  • 自宅や車を残したいなら任意整理がおすすめ
  • 今後5年間でローンを組む予定があるかを確認してから任意整理を行うべき
  • 借金を返せる見込みが全くない場合には自己破産の方がおすすめ
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任意整理をしない方がいいケース

しないほうがいいケース

任意整理をしない方がいいケースは以下の通りです。

  • 1回も返済したことがない(返済実績がない)
  • 家族や親族から援助を受けられる
  • 返済できる目処がついている(借入額が小さい)
  • 借金の総額が多すぎる(利息をカットしても支払えない)
  • 銀行のカードローンで借金している
  • 税金の支払いができない
  • 収入が不安定もしくは収入がない
  • 利息や遅延損害金よりも手続き費用が高くなってしまう
  • 奨学金や住宅ローンなどの金利が低い借金がメイン
  • 任意整理に応じない
  • 借金に抵当権がついている
  • 多重債務に陥っている
  • 友人などの個人から借金している
  • 勤務先(会社)から借金している
  • 給与などの財産を差し押さえされている
  • 2回目の任意整理を検討している
  • ブラックリストに載った時の影響が大きい
  • クレジットカードを使い続けたい
  • 近いうちにローンを組む予定がある

それぞれについて解説します。

1回も返済したことがない(返済実績がない)

返済実績が無い場合は、任意整理をしない方がいいと言えるでしょう。任意整理は債権者と和解して借金を減額する債務整理です。

そのため、1回も返済したことがない場合には、交渉が難航してしまいます。返済実績がない場合には、少額からでも返済を行い、誠実な態度を示しましょう。

返済実績を積み重ねることで債権者との交渉もスムーズに進むようになります。返済実績がない場合は、任意整理よりも、まず返済を始めることを優先してください。

家族や親族から援助を受けられる

家族や親族から金銭的な援助を受けられる場合には、任意整理をせずに借金を返済することができます。任意整理では、弁護士費用や司法書士費用がかかりますが、家族や親族から援助を受ければその費用は不要になります。

家族や親族から援助を受ける場合には、無理のない返済計画を伝え、きちんとお金を返済するようにしてください。

返済できる目処がついている(借入額が小さい)

借入額が小さく、返済の目処がついている場合は、滞納をしていたとしても任意整理をせずに、自力で返済するべきです。任意整理では、弁護士費用や司法書士費用がかかるため、借入額が小さい場合には利用しない方がいいでしょう。

任意整理を行うと信用情報機関に事故情報が記録されるため、デメリットの方が大きくなってしまいます。確実に返済ができる状況の場合には、自力で返済する方がメリットが大きいでしょう。

借金の総額が多すぎる(利息をカットしても支払えない)

借金の総額が多すぎて利息をカットしても返済できる目処が立たない場合には、任意整理などの債務整理をしない方がいいでしょう。任意整理では利息をカットすることができますが、元本自体を大きく減らすことはできません。借金が10万円でも100万円でもそれ以上でも任意整理は理論上可能ですが、実際のところおすすめできません。

そのため、借金の総額が大きすぎる場合には、個人再生や自己破産を検討しましょう。自分に合った債務整理を選択するためにも、弁護士への相談がおすすめです。

銀行のカードローンで借金している

銀行のカードローンは任意整理しない方がいいケースがあります。

例えば、銀行のカードローンであるSMBCモビットの返済と三井住友銀行の口座から行っていた場合、任意整理をすることで銀行口座が凍結される恐れがあります。銀行の口座が凍結されると現金の引き出しができなくなるだけでなく、今まで自動引き落とし設定をしていた支払いもできなくなります。

そのため、銀行のカードローンの借金は任意整理しない方がいいでしょう。

税金の支払いができない

税金の支払いができなくて困っている場合には、任意整理をしない方がいいでしょう。税金の支払いは任意整理の対象外の借金になるため、任意整理をしたとしても支払い義務は免除されません。

​​税金の支払いができない場合は、税務署に相談し、納税の猶予や分割納付を相談してみてください。税務署との交渉が難航する場合は、税理士への相談がおすすめです。

収入が不安定もしくは収入がない

任意整理を行うためには、安定した収入が必要です。任意整理では、債務者の収入に応じた返済計画を立てるため、収入が不安定だと、返済計画が立てられません。

また、収入がない場合はそもそも返済ができないため、任意整理を行う意味がありません。

そのため、収入が不安定もしくは収入がない場合は、任意整理をせずに、安定した収入を得ることを優先すべきでしょう。安定した収入が得られるようになれば、任意整理を検討することができます。

利息や遅延損害金よりも手続き費用が高くなってしまう

任意整理は自分で手続きすることもできますが、一般的には弁護士や司法書士に依頼して手続きを行います。そのため、任意整理には弁護士費用や司法書士費用がかかります。

借金の総額が少なく、利息や遅延損害金が大きい金額にならない場合には、弁護士費用や司法書士費用の方が高額になってしまうケースもあります。

利息や遅延損害金よりも手続き費用が高くなってしまう場合は、任意整理をせずに、自力で返済することを検討すべきでしょう。ただし、借金の総額が少額でも、複数の債権者がいる場合は、任意整理をした方がいいケースもあります。

任意整理などの債務整理をするべきかわからない場合には、初回無料相談を受け付けている弁護士事務所に相談してみてください。

奨学金や住宅ローンなどの金利が低い借金がメイン

奨学金や住宅ローンは、金利の低い借金です。任意整理は利息をカットする債務整理のため、奨学金や住宅ローンなどの金利が低い借金がメインの場合は返済金額を大きく減らすことはできません。

このような借金に悩んでいる場合には、返済方法を見直すべきです。奨学金の返還猶予制度や、住宅ローンの返済条件変更制度などを利用することを検討してください。

任意整理に応じない貸金業者から借りている

任意整理は、債権者との合意が前提となる手続きです。そのため、債権者が任意整理に応じてくれない場合には、任意整理をすることができません。任意整理に応じない債権者がいる場合は、任意整理をせずに、他の債務整理手続きを検討する必要があります。

以下に和解に応じてくれない貸金業者(金融機関・消費者金融)の一覧をまとめました。ここに記載されている貸金業者からの借金の返済に困っている場合には、任意整理以外の債務整理を検討してください。

会社名住所
アペンタクル株式会社栃木県宇都宮市下戸祭2丁目3番25号
株式会社ギルド大阪府大阪市淀川区西中島5-7-11
株式会社クレディア静岡県静岡市駿河区南町10番5号
株式会社日本保証東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー7階
フクホー株式会社大阪市浪速区難波中三丁目9番5号 福宝ビル
株式会社しんわ福岡市博多区中呉服町6番10号 グランスクエア呉服町5階
有限会社プラン大阪市浪速区難波中二丁目九番二号 リバーライズ難波ビル4階
ライオンズリース株式会社愛知県名古屋市中村区名駅5丁目23-3
株式会社スペース本社:大阪府堺市堺区中瓦町2-1-15 エスト瓦町ビル3F
AZ株式会社京都府京都市下京区綾大宮町50
株式会社アイシンクレジット青森県弘前市大字末広5丁目7番1号
株式会社MEDS CLN(メッズクラン)北海道札幌市中央区南一条西6丁目 札幌北辰ビル

借金に抵当権がついている

借金に抵当権がついている場合は、任意整理をしない方がいいでしょう。抵当権は住宅ローンの返済が滞ったときのために、あらかじめ土地や建物を担保としておくもので、債権者が抵当権を行使することで確実に借金を回収することができます。

そのため、借金に抵当権がついている場合は、任意整理をせずに、抵当権の行使を避けるための交渉を行うことを検討すべきでしょう。抵当権の行使を避けるためには、借金の返済計画を見直し、確実に返済できる見通しを立てることが大切です。

多重債務に陥っている

多重債務に陥っている場合には、任意整理だけでは借金問題を解決できない可能性があります。多重債務は、複数の債権者から借金をしている状態です。任意整理は債権者数に応じて弁護士費用・司法書士費用が決まるため、あまりにも債権者が多い場合には費用が高額になってしまいます。

そのため、多重債務に陥っている場合は、任意整理をせずに、個人再生や自己破産などの債務整理手続きをすることをおすすめします。個人再生や自己破産では、裁判所を通じて借金の総額を減額または免除できます。

友人などの個人から借金している

友人などの個人から借金している場合は、任意整理をしない方がいいでしょう。任意整理は、事業者からの借金を対象とした手続きであり、個人間の借金については、適用が難しいとされています。また、個人間の借金は、感情的な要素が強く、任意整理での交渉が難航する可能性が高いです。

友人などの個人から借金している場合は、第三者を交えて返済計画について相談するべきです。

勤務先(会社)から借金している

勤務先から借金している場合も、任意整理をしない方がいいでしょう。会社からの借金は、任意整理では減額できないケースが多いです。また、勤務先からの借金を任意整理すると、当然ながら債務整理をした事実が会社にばれてしまいます。

そのため、返済が難しい場合は誠実に事情を説明し、分割払いなどで返済を行うことをおすすめします。返済がどうしても不可能な場合には、個人再生や自己破産を検討してください。

給与などの財産を差し押さえされている

すでに給与などの差し押さえを受けている場合には、任意整理はしない方がいいでしょう。差し押さえは、裁判所での手続きを経て、債権者が強制的に債権を回収する手続きです。

差し押さえが開始されている状態(差し押さえ中)では、任意整理を行なっても失敗に終わります。差し押さえをした方が、確実に債権を回収できるためです。

そのため、 給与などの財産を差し押さえされている場合は、任意整理をせずに、個人再生や自己破産などの債務整理を行う必要があります。給与の差し押さえをすぐに止めたい場合には、時間との勝負になります。なるべく早く弁護士に相談してください。

2回目の任意整理を検討している

2回目の任意整理を検討している場合は、任意整理をしない方がいいケースもあります。2回目以降の任意整理は、交渉が難航することが多いです。また、弁護士費用や司法書士費用も高額になるケースがあります。

そのため、2回目の任意整理を検討している場合には、他の債務整理を検討した方がいいでしょう。個人再生や自己破産であれば、債務の減額や免除を受けられます。

ブラックリストに載った時の影響が大きい

ブラックリストに載った時の影響が大きい場合にも、任意整理はするべきではないでしょう。任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録され、手続き完了から5年は新規の借り入れができなくなります。

住宅ローンを組むことはできず、クレジットカードも使えなくなります。そのため、ブラックリストに載ることによる影響が大きい場合は、任意整理をせずに、自力での返済を目指すべきです。

クレジットカードを使い続けたい

クレジットカードを使い続けたい場合も、任意整理はしないほうがいいでしょう。任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録され、手続き完了から5年間はクレジットカードが利用できなくなります。

任意整理以外の債務整理でもクレジットカードは使えなくなってしまうので、クレジットカードを使い続けたい場合には自力での返済が必要です。

近いうちにローンを組む予定がある

近いうちにローンを組む予定がある場合も、任意整理はしない方がいいでしょう。特に住宅ローンや自動車ローンなどの大型ローンを組む予定がある場合には、債務整理をせずに自力で返済するべきです。

どうしても返済が難しい場合は、ローンを組む時期を先延ばしにするか、ローンの利用を見送ることも検討してください。

任意整理をした方がいいケース・おすすめな人

スーツ姿の男性

任意整理をした方がいいケース・おすすめな人は以下の通りです。

  • 借金の元金の返済ができていない人(借金が減らない人)
  • 毎月の返済額が減れば返済を続けられる人
  • 過払金のある人
  • 催告状が届いている人
  • 複数の貸金業者から借金をしている人
  • 財産を失わずに債務整理したい人
  • 取り立てや催促にストレスを感じている人
  • 差し押さえを避けたい人

それぞれについて解説します。

借金の元金の返済ができていない人(借金が減らない人)

借金の返済を続けているにも関わらず、元金(借金の総額)が減らない場合には、任意整理をした方がいいと言えるでしょう。元金(借金の総額)が減らないのは、返済額のほとんどが利息に充てられているからです。

任意整理では、弁護士や司法書士が債権者と交渉し、利息カットや元金の減額を目指します。交渉することで返済額が減り、元金の返済に充てられる金額が増えるため、借金を着実に減らすことができます。

また、任意整理では、過払い金の返還を受けられる可能性もあります。過払い金とは、利息制限法の上限金利を超えて支払った利息のことで、任意整理の過程で返還請求ができます。

毎月の返済額が減れば返済を続けられる人

リボ払いをしている場合には、月々の支払いが増えてしまいがちです。毎月の返済が高額で継続して返済できない場合には、任意整理がおすすめです。任意整理では、弁護士や司法書士が債権者との交渉で、毎月の返済負担を減らすことができます。

あなたの収入と支出に合わせた無理のない返済計画での和解を目指す債務整理のため、3年間〜5年間(36回〜60回)の分割払いが継続できれば、借金の完済ができます。毎月の返済負担が減れば返済を続けられる場合には、任意整理を利用しましょう。

なお、パチンコなどのギャンブルが原因の借金であっても、任意整理は可能です。

過払金のある人

過払い金がある場合にも、任意整理はおすすめです。過払い金とは、利息制限法の上限金利を超えて支払った利息のことを指します。

任意整理では、弁護士や司法書士が過払い金の有無を確認し、過払い金がある場合は、債権者に返還を請求します。返還された過払い金は、借金の返済に充てることができるため、借金の返済額を減らすこともできます。

ただし、過払い金の返還請求には時効があります。過払い金を支払った可能性がある場合には、できるだけ早く弁護士に相談してください。

なお、過払い金請求ができるのは、2010年(平成22年)6月17日以前からお金を借りている人で、借金を完済してから10年が経過していない人です。

催告状が届いている人

債権者から催告状が届いている場合も、任意整理がおすすめです。催告状は、債務の支払いを催促する文書で、法的手続きに移ることを警告する意味があります。

任意整理では、債権者からの取り立てや差し押さえを止める効果もあるため、速やかに弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

複数の貸金業者から借金をしている人

複数の貸金業者から借金をしている場合も、任意整理がおすすめです。

任意整理をすることで、複数の貸金業者との交渉を弁護士や司法書士が代行してくれます。複数の借金を抱えている状態で、返済に悩んでいる方は、任意整理を検討してみてください。

また、携帯会社を任意整理の対象外にすれば、スマホを利用し続けることができます。

財産を失わずに債務整理したい人

財産を手放すことなく債務整理をしたい場合にも、任意整理がおすすめです。任意整理は、裁判所を通さない債務整理手続きであるため、債務者の財産を処分する必要がありません。これは、任意整理の大きなメリットです。

生活の基盤である自宅や車を失わずに借金を減額したい場合には、任意整理手続きを検討してみてください。

取り立てや催促にストレスを感じている人

債権者からの取り立てや催促にストレスを感じている場合にも、任意整理はおすすめです。借金の返済が滞ると、債権者から複数回電話がかかってきます。また、書面での支払い催告も行われます。

毎日取り立てや催促が行われると、心理的にも大きなストレスとなります。任意整理を弁護士や司法書士に依頼すれば、受任通知が発送されるため取り立てや催促がストップします。

取り立てや催促にストレスを感じている方は、任意整理を検討するべきです。

差し押さえを避けたい人

差し押さえを避けたい場合にも、任意整理はおすすめです。差し押さえが行われると、債務者は預貯金や給与、不動産などの財産が強制的に回収されてしまいます。

ただし、差し押さえが開始された後に任意整理をしても、差し押さえを止めることはできません。差し押さえを避けたい場合には、催告状が届いたタイミングで弁護士などの専門家に相談してください。

任意整理に関するよくある誤解

勘違い・誤解

任意整理に関するよくある誤解は以下のとおりです。

  • ブラックリストに載ると人生が終わる
  • 家族や友人にバレる
  • 自分でできる債務整理である

それぞれについて解説します。

ブラックリストに載ると人生が終わる

信用情報機関に事故情報が記録されてしまうと、いわゆるブラックリストに載った状態になります。ブラックリストに載るとクレジットカードは使えなくなり、新規のローンの借り入れもできなくなります。

しかし、人生が終わるわけではありません。ブラックリストは、信用情報機関に事故情報が記録された状態であり、一定期間経過すればその事実は削除されます。

また、ブラックリストに載ったとしても、すべての金融取引が制限されるわけではありません。預金口座の開設などは問題なく行えます。

ブラックリストに載ることを恐れて借金問題を放置する方が、かえって状況を悪化させてしまうでしょう。任意整理などの債務整理をしてブラックリストに載ったとしても、人生が終わるわけではないことを覚えておいてください。

家族や友人にバレる

任意整理をしても、家族や友人にバレることはありません。ただし、任意整理を進める上で、家族の協力が必要となる場合があります。例えば、家族が連帯保証人となっている借金を任意整理する場合には、家族にバレてしまいます。

とはいえ、家族や友人が保証人となっている借金を任意整理の対象外にすれば、バレることはまずありません。家族や友人に知られることを恐れて借金を放置する方が、デメリットが大きくなるでしょう。

自分でできる債務整理である

任意整理は弁護士や司法書士に依頼しなくても利用できる債務整理手続きですが、自分で任意整理手続きを行うのは避けたほうがいいでしょう。任意整理では、債権者との交渉が必要です。また、過払い金や債権の時効など、専門的な知識が必要となる場面もあります。

弁護士費用や司法書士費用はかかってしまいますが、きちんと専門家に依頼して任意整理を進めることをおすすめします。

任意整理後に後悔しないためにやるべきこと

訴えかける男性

任意整理後に後悔しないためにやるべきことは以下の通りです。

  • ローンを組む予定が今後5年間のうちにないか確認
  • 保証人がついている借金がないか確認
  • クレジットカードの支払いをデビットカード払いやコンビニ払いに切り替える

それぞれについて解説します。

ローンを組む予定が今後5年間のうちにないか確認

任意整理を行う前に、今後5年間ローンを組む予定がないかどうかを確認しましょう。任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が記録され、手続き完了から5年間が経過するまではローンを組むことができなくなる(審査に落ちる)ためです。また、カードも利用できなくなります。

特に住宅ローンを組む予定がないかどうかを確認するようにしてください。ローンを組む予定がある場合には、任意整理を行うタイミングを検討する必要があります。弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしてください。

なお、家族名義のローンは問題なく組むことができます。

保証人がついている借金がないか確認

任意整理を行う前に、保証人がついている借金がないか確認しましょう。保証人は、債務者が借金を返済できない場合に、代わりに返済する義務を負う人のことです。

保証人がついている借金を任意整理すると、保証人に請求が行くことになります。保証人に迷惑をかけることになるので、保証人のいる借金を任意整理の対象に含めるかをきちんと相談してください。

クレジットカードの支払いをデビットカード払いやコンビニ払いに切り替える

任意整理後は、クレジットカードを利用できなくなります。そのため、クレジットカード支払いとしている支払いをデビットカード払いやコンビニ払いに切り替えるようにしてください。

任意整理手続き完了から5年間はクレジットカードを使うことはできません。信用情報機関に事故情報が記録されている間もデビットカードの利用は可能です。代金を支払ったタイミングで口座から現金が引き落とされる仕組みのため、借金が増える心配もありません。

最初は不便かもしれませんが、クレジットカードを使わない生活に慣れていきましょう。

任意整理以外の債務整理がおすすめなケースとは?

解決法・対処法

任意整理以外の債務整理がおすすめなケースについて解説します。

カットする利息がない場合には個人再生

個人再生は、個人再生は裁判所を介して債務の一部を免除し、残りを原則3年で分割で返済する法的な手続きです。債務の状況や収入を元に返済総額を1/5〜1/10程度にまで減額可能です。

利息のカットだけで借金問題を解決できない場合には、個人再生を検討することをおすすめします。

借金が大きすぎてどうにもならない場合は自己破産

自己破産は、養育費や税金などの非免責債権を除いた全ての借金(負債)をゼロにできる手続きです。「ブラックリストに載る」「引越しや海外旅行に許可が必要になる」「手続き終了まで就けない職業がある」などのデメリットがあるものの、返済の見込みがない場合でも借金問題をリセットすることができます。

借金の総額が大きく、返済の見込みがない場合は、自己破産を検討することをおすすめします。

まとめ

本記事では、任意整理をしない方がいいケースとしたほうがいいケースについて解説しました。

任意整理をした方がいいケースは以下の通りです。

  • 1回も返済したことがない(返済実績がない)
  • 家族や親族から援助を受けられる
  • 返済できる目処がついている(借入額が小さい)
  • 借金の総額が多すぎる(利息をカットしても支払えない)
  • 銀行のカードローンで借金している
  • 税金の支払いができない
  • 収入が不安定もしくは収入がない
  • 利息や遅延損害金よりも手続き費用が高くなってしまう
  • 奨学金や住宅ローンなどの金利が低い借金がメイン
  • 任意整理に応じない
  • 借金に抵当権がついている
  • 多重債務に陥っている
  • 友人などの個人から借金している
  • 勤務先(会社)から借金している
  • 給与などの財産を差し押さえされている
  • 2回目の任意整理を検討している
  • ブラックリストに載った時の影響が大きい
  • クレジットカードを使い続けたい

自分が任意整理をするべきか判断できない場合には、弁護士などの法律の専門家に相談するようにしてください。

なお、債務急済では東京・福岡・大阪などエリア別に債務整理におすすめの法律事務所・司法書士事務所を紹介しています。こちらから専門家の検索・検索結果一覧の確認ができるので、借金問題を解決したい方は気軽に相談してみてください。

無料で法律相談に応じている弁護士法人事務所・司法書士事務所や電話で相談できる事務所、電話番号が0120で始まる事務所、365日24時間対応の事務所、報酬の支払い方法が柔軟な事務所、人気のある事務所も紹介しています。

まずは悩みや不安を相談して、払えなくなってしまった借金の対処法や問題解決のためにできること(解決方法)のアドバイスをいただくことをおすすめします。弁護士などの法律の専門家に調査してもらうことで、新たな解決策が見つかるはずです。

すでに裁判が始まっていて訴状が届いている状態でも大丈夫です。ぜひ気軽に相談してくださいね。本記事をきっかけに、ベストな選択ができることを祈っています。

この記事の監修者

この記事に関係するよくある質問

そもそも任意整理とは?
任意整理は、弁護士や司法書士に債権者と交渉してもらい、借金の減額を目指す債務整理です。利息をカットしてもらうことで、毎月の返済額を減らすことができます。債務者の収入や生活状況に応じて、無理のない返済計画を立てることができるため、毎月の返済で苦しい人は早めに弁護士などの法律の専門家に相談しましょう。
任意整理のメリット・デメリットとリスクが知りたい
任意整理のメリット ・受任通知を発送することで債権者からの督促が止まる ・利息をカットできる ・過払い金が返還される可能性がある ・借金の元本自体を減額できる可能性がある ・任意整理をする借金を選ぶことができる ・原則3年間での分割払いができる ・家族や会社にバレずに債務整理できる ・持ち家や車などを手放さずに借金を減額できる 任意整理のデメリット・リスク ・債権者の合意がないと任意整理できない ・信用情報に傷(事故情報)が記録される(ブラックリスト) ・任意整理をした会社で今後クレジットカードが作れなくなる ・借金の返済義務はなくならないので返済が必要 ・借金の総額を大きく減額することはできない ・連帯保証人に請求がいく(迷惑をかける) ・強制執行を止めることはできない ・銀行口座が一時的に凍結される可能性がある
任意整理手続きをするときの流れが知りたい
任意整理の流れは以下の通りです。任意整理を含む債務整理では、弁護士や司法書士が代理人になります。 1. 弁護士や司法書士に相談 2. 依頼決定 3. 受任通知の送付・取引履歴の開示請求 4. 引き直し計算・(過払い金があれば)過払い金返還請求 5. 弁済原資金の積み立て 6. 和解案の作成・送付、和解交渉 7. 和解契約の締結 8. 返済開始 9. 完済 任意整理にかかる期間は最短3ヶ月です。和解後は3年〜5年以内で借金を返済していくことになります。完済するまでは信用情報に傷がつくことになりますが、今よりも月々の返済額を大幅に減らすことができるので悩みは解消されるでしょう。 事情を誠実に説明し、きちんと準備して任意整理に臨めば、早期の解決が可能となります。
任意整理は弁護士と司法書士のどちらに依頼するべきですか?
任意整理は、弁護士と司法書士のどちらに依頼しても行うことができますが、弁護士に依頼することをおすすめします。 司法書士に任意整理を依頼する場合には、借入が1社につき140万円以下である必要があります。また、簡易裁判所で争っていた訴訟がもつれ、地方裁判所に移行した場合には弁護士に依頼し直す必要があります。 費用はほとんど変わらないため、基本的には弁護士に依頼するべきです。
任意整理ができないときはどうしたらいい?
任意整理ができない場合は、個人再生や自己破産などを検討する必要があります。 どの手続きが適しているかは債務者の状況によって異なるため、できるだけ早く弁護士に相談するようにしてください。

※当社(株式会社WEBY)は直接債務整理のサービスを提供しておらず、債務整理の相談や依頼については紹介事務所へのリンク先で対応となるため、当サイトでは債務整理に関する個人の相談や質問にはお答えできません。
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