自己破産
2026.05.22 ー 2026.05.22 更新
自己破産を行うと、原則として、保有しているクレジットカードはすべて強制解約され、使えなくなります。
また、信用情報に「事故情報」が登録されるため、一定の間は、新たなカードの作成を行うことが難しくなります。
そのため、自己破産を検討しているものの、「カードが使えなくなり日常生活に大きな影響が生じるのではないか」「カードが使えない期間はどうすればいいのか」と不安を抱く方は少なくないでしょう。
しかし、過度な不安から、判断を先延ばしにしたり、新たなカード取得に向けての十分な対策を怠ったりしてしまうと、現在の生活状況がさらに悪化してしまう恐れがあります。
自己破産は、債務者が「経済的な生活再建を図るための正当な法的手段」です。
まずは正しい知識を身につけ、ご自身の不安を取り除きましょう。
本記事では、自己破産後のクレジットカードへの影響や、カードが使えない期間の代替手段、カードを再取得する際の注意点を詳しく解説します。
弁護士や司法書士といった専門家へ自己破産の申し立てを行うと、債権者に「受任通知」が送付されます。これにより、現在保有しているクレジットカードは原則として利用停止となり、多くの場合は強制解約されます。
これは、破産手続きにおいて「すべての債権者を平等に扱う必要がある」という法律上のルールがあるためです。そのため、一部のカードを手元に残したり、特定のカード会社にだけ返済を続けたりすることはできません。
また、ネットショッピングや店舗決済も利用できなくなるため、生活に必要な支払い方法は早めに整理しておく必要があります。
自己破産をすると、信用情報機関に「事故情報」が登録されます。
いわゆる「ブラックリスト入り」と呼ばれる状態です。
主な信用情報機関は以下の3つです。
カード会社は、カードの新規申込時や更新時にこれらの情報を照会します。
その際に、信用情報に自己破産の記録が残っていると、「長期的な返済能力が低い」と判断され、審査を通過することが難しくなります。
日常の生活費や固定費をクレジットカード払いに設定している場合、カードの利用停止に伴って様々な決済が未払いとなり、生活インフラが止まってしまうリスクがあります。
そのため、カードが強制解約される前に、固定費の支払い方法を「口座振替」や「振込用紙による現金支払い」へと変更する手続きを行っておきましょう。
特に、以下の支払い方法は事前に確認しておきましょう。
破産後に、クレジットカードを再取得できる時期は、「信用情報から事故情報が削除されるタイミング」が基準になります。
信用情報機関ごとの「事故情報」の登録期間の目安は、以下の通りです。
そのため、一般的には「5〜7年程度」は新規のカード作成が難しくなります。
よくある誤解が、「弁護士へ相談した日」から期間が始まると思ってしまうケースです。しかし、実際には、「免責許可決定日」または「破産手続開始決定日」から「5年〜7年」になるので注意しましょう。
「免責決定から5年、または、破産手続開始から7年が経過したから、もう事故情報は消えており、カードを作れるはずだ」と、ご自身の思い込みで新規の申し込みを行うのは非常に危険です。
計算違いがあったり、後述する手続き上のイレギュラーで事故情報が残っていたりした場合、カード審査に落ちてしまう恐れがあるためです。
また、新規のカード審査に落ちてしまった場合、「審査落ち」の記録が信用情報機関に半年間残るため、自ら再スタートの時期を遠ざける結果になりかねません。
新規のカードを確実に手に入れるためにも、各信用情報機関に対して「開示請求」を行い、自分のデータが白紙に戻っていることを客観的に確認することが大切です。
信用情報の開示請求は、窓口に足を運ぶ必要はなく、スマートフォンやパソコンからオンラインで非常に簡単に行うことができます。
自己破産時に関わりのあった全ての借入先をカバーするため、できれば3機関すべて、最低でもクレジットカード審査に直結するCICとJICCの2機関は同時に開示請求を行うと良いでしょう。
1. CICの開示請求手順
申請方法:
スマートフォンまたはパソコンからCICの公式サイトにアクセスし、「インターネット開示」を選択
受付時間は毎日8:00〜21:45(年末年始を除く)
手数料と決済方法:
手数料は500円
クレジットカードが手元にない状態でも、携帯電話の「キャリア決済」(ドコモ、au、ソフトバンク、Y!mobileなど)を利用して支払うことが可能
確認方法:
手続き完了後、画面上でPDF形式の「信用情報開示報告書」をダウンロードして閲覧することが可能
2. JICCの開示請求手順
JICC専用のスマートフォンアプリ「スマホ アプリ・インターネット開示」をダウンロードして申請
24時間365日いつでも受付可能
手数料は1,000円
コンビニ支払い、PayPayなどのオンライン決済、銀行振込など、多彩な現金代替決済に対応
手続き完了後、アプリ内で開示結果(PDF)を確認可能
3. KSCの開示請求手順
KSCの公式サイトから「インターネット開示手続き」を実施
画面の指示に従って本人確認書類の画像をアップロード
PayPay、キャリア決済、またはコンビニで支払うためのバーコード発行に対応
手続き完了後、専用マイページからPDF形式の報告書をダウンロードして確認可能
開示報告書をダウンロードできたら、「異動」という記載があるか確認しましょう。この記載が残っている間は、事故情報が未だ残っていると考えられます。
反対に、「異動」という記載が無い、または、契約情報が削除されている場合は、信用情報が回復している可能性が高いです。
まれに、免責後も情報更新がされていないケースがあります。
その場合は、対象の金融機関へ連絡し、情報修正を依頼する必要があります。
免責許可決定書の提出を求められることもあるため、破産関連書類は保管しておくことが大切です。
ブラックリストとは?確認方法と開示手順を詳しく解説!
信用情報が回復するまでの間は、クレジットカードが使用できないからといって、完全に現金の生活に戻る必要はありません。
以下の表にて、具体的な代替手段をまとめてみました。
もっとも利用しやすい代替手段の一つがデビットカードです。
特徴は以下の通りです。
使いすぎを防ぎやすく、家計管理もしやすい特徴があります。
自己破産後でもデビットカードは使える!メリットとおすすめのカードは?
事前チャージ型のプリペイドカードも利用可能です。
一方で、チャージの手間がかかったり、一部サービスでは利用できない場合があったりするので、注意しましょう。
PayPayなどのコード決済も有効な選択肢です。
銀行口座連携や現金チャージで利用できるため、クレジットカードがなくてもキャッシュレス決済を継続できます。
自己破産を行うと、通常のETCカードは解約されますが、高速道路会社が発行する「ETCパーソナルカード」は利用できます。
ETCパーソナルカードの特徴は、以下の通りです。
車利用が必要な方にとっては、現実的な代替手段になります。
信用情報から事故情報が消えた後に、新規のカードを申し込む際には、短期間に複数社へ申し込みをしないことが大切です。
クレジットカードを申し込むと、申込履歴(申込日時・会社名など)は信用情報機関に「約6か月間」登録されます。
そのため、短期間に複数社へ連続して申し込みを行うと、「資金需要が高い状況ではないか」と判断され、審査に影響する場合があります。
また、申し込み履歴が多い状態では、通常より慎重に審査される可能性もあります。
そのため、新規のカード申込を行う際には、一度に複数社へ申し込むのではなく、まずは1社に絞って状況を見るようにしましょう。
信用情報機関の事故情報は、原則として一定期間が経過すると削除されます。
ただし、過去に自己破産の対象となったカード会社や金融機関では、自社内の取引履歴をもとに独自判断が行われる場合があります。
一般的には、これを「社内ブラック」と呼ぶことがあります。
また、カード会社によってはグループ会社間で審査関連情報を共有しているケースもあるため、過去に利用していた会社と同系列のカードの申し込みを行うと、審査に影響が生じる恐れがあります。
例えば、以下のように金融グループ内で複数の会社が展開されています。
そのため、最初の1枚を申し込む際は、過去に取引があった会社やその同系列の会社を避け、別系統のカード会社を検討するようにしましょう。
事故情報が削除された後は、過去のカード利用履歴も消え、信用情報がほぼ空白の状態になることがあります。
この状態は一般的に「スーパーホワイト」と呼ばれています。
特に30代以降でクレジットカードの利用や分割払いの履歴が全くない場合は、新規のカードを申し込む際に、カード会社側が慎重に審査を行う場合があります。
これは、「過去に金融事故があり、一定期間経過して情報が消えた可能性」も審査上の判断材料の一つになるためです。
ただし、現在の収入状況や勤務状況、他社からの借入状況なども含めて総合的に判断されるため、「スーパーホワイト」の状態だからといって、審査に通らないというわけではありません。
そのため、いきなり高ステータスカードへ申し込むのではなく、実績を積みやすいカードから段階的に利用履歴を作っていくと良いでしょう。
「スーパーホワイト」の状態から、金融機関の信用を得るためには、「クレジットカードの利用実績(クレヒス)」をしっかりと作っておくことが大切です。
以下では、優良な利用実績を築くための進め方を整理します。
ステップ①:信用情報の開示請求による「本当の白紙状態」の確認
前述の通り、各信用情期間へ信用情報の開示請求を行い、「異動」の文字が消えており、「成約残し」もないことを自分の目で確認しましょう。
ステップ②:利用しやすいカードを検討する
自己破産後の最初の1枚としては、比較的利用実績を作りやすいカードを検討すると良いでしょう。
例えば、デポジット型クレジットカードは、事前に保証金を預けて利用する仕組みであるため、通常カードとは異なる審査基準を採用している場合があります。
代表例として、「Nexus Card」や「ライフカード(デポジット型)」などがあります。
これらは利用実績が信用情報へ登録される仕組みになっているため、クレジットヒストリーを作るのに役立つでしょう。
ただし、審査基準は各社で異なり、カードの発行が保証されているわけではありません。
ステップ③:少額利用を継続する
無事にカードを取得できたら、意識的に少額利用を継続しましょう。
スマートフォン料金や、サブスクリプションサービス、コンビニ利用など、無理のない範囲でカードを継続的に利用し、毎月きちんと支払う実績を積み重ねていきます。
継続的な利用履歴を作ることによって、審査の際に「返済能力がある」と判断され、プラスに働く可能性があります。
ステップ④:一般カードへ段階的に申し込む
一定期間、安定した利用実績を積み重ねた後は、通常のクレジットカードの申し込みを検討しましょう。ただし、審査基準はカード会社ごとに異なるため、申し込みは1社ずつ慎重に進めることが大切です。
自己破産をすると、保有しているクレジットカードは原則として強制解約され、事故情報が登録されている間は、新規のカード発行もできなくなります。
しかし、デビットカードをはじめとする代替手段を利用することで、これまで通りの日常生活を継続させることは十分に可能です。
大切なのは、焦って無理な申し込みを繰り返すのではなく、現状を確認しながら一歩ずつ進めることです。
また、自己破産を含む債務整理には個別事情も多いため、不安がある場合は弁護士や司法書士へ早めに相談することをお勧めします。
これについては、完全に明確な誤解であり、ご家族のカードに直接的な悪影響が及ぶことは一切ありません。
信用情報は、あくまで「個人単位」で管理されています。どれほど仲の良い夫婦であっても、親子の関係であっても、個人のデータが他人のデータと混ざり合うことはありません。
自己破産をしたという事実が、申し立てを行った本人のご家族が本会員として利用しているカードの審査や更新に影響を与えることは、原則としてありません。
ただし、自己破産を行なった本人のご家族がカードの「連帯保証人」になっていた場合や、ご家族が借金の「保証人」になっていた場合は、破産に伴ってご家族に一括請求が行くため、間接的な影響が生じる可能性があります。
自己破産をすると、クレジットカードに紐づいていたETCカードも同時に強制解約となり、使えなくなります。しかし、車に乗ること自体を諦める必要はありません。
前述の通り、「ETCパーソナルカード」という公的な代替手段が用意されています。
結論から言うと、住所変更や改姓などに伴って事故情報が消滅することはありません。
カード会社や信用情報機関は、氏名や住所だけでなく、以下の複数の要素を組み合わせて個人の特定(名寄せ)を厳格に行っています。
仮に住所変更や改姓に伴って古い情報と新しい情報がシステム上で異なっていたとしても、過去の破産時のデータと、上述したいくつかの情報が一致し、審査に通ることは難しくなります。
この記事の監修者
株式会社WEBYの法務急済運営事務局。全国400以上の弁護士・司法書士のWEBマーケティング支援に従事。これまでに法律ジャンルの記事執筆・編集を1000記事以上担当。WEBコンサルやHP制作、SEO対策、LMC(ローカルマップコントロール)など様々な支援を通じて法律業界に精通。これらの経験を基に企業法務の際に必要な情報や適切な弁護士・司法書士を紹介している。
※当社(株式会社WEBY)は直接債務整理のサービスを提供しておらず、債務整理の相談や依頼については紹介事務所へのリンク先で対応となるため、当サイトでは債務整理に関する個人の相談や質問にはお答えできません。 当サイトのコンテンツは事実に反しないよう尽力していますが、内容の正確性や信頼性、安全性を担保するものではありません。 債務整理の無料相談や依頼にお申し込みされる際は各弁護士事務所・司法書士事務所等の公式ホームページに記載されている内容をご確認いただき、自己判断していただけますようお願いいたします。 当サイトは株式会社WEBYと提携する企業のPR情報が含まれます。 当サイトで掲載しているコンテンツは個人および法人へ向けた情報提供が目的であり、債務整理を提供する事業者との契約代理や媒介、斡旋を助長するものではありません。
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