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株の借金で自己破産も?信用取引の危険性と救済策を解説

自己破産

2023.11.182025.10.14 更新

株の借金で自己破産も?信用取引の危険性と救済策を解説

株式投資で借金を抱え、動揺している方もいるはずです。なぜ、このような状況に陥ってしまったのでしょうか。その原因を正しく理解することが、今後の対策につながり、新たな一歩を踏み出すきっかけとなります。

本記事では、株式投資で借金が発生する仕組みから、具体的な失敗パターン、緊急時の対処法、そして借金からの脱却に向けた解決策や再発防止策までを詳しく解説します。

こんな人におすすめの記事です。

  • 株式投資の失敗で借金を抱え、信用取引や追証の仕組みを正しく理解したい方
  • 借金が返済困難になり、任意整理・個人再生・自己破産など具体的な解決策を比較したい方
  • 弁護士や司法書士に相談すべきか迷っており、費用相場や依頼のメリットを知りたい方
  • 借金を放置した場合のリスク(督促・強制執行・給与差し押さえなど)を、事前に把握して対策したい方
  • 今後は借金を作らないために、現物取引や損切りルールなど再発防止策を学びたい方

記事をナナメ読み

  • 株式投資の借金は、信用取引や追証によって元本を超える損失が生じるのが最大のリスク
  • 借金解決には、任意整理(利息カット)・個人再生(大幅減額)・自己破産(全額免除)という3つの方法がある
  • 放置すると、督促から裁判・給与差し押さえまで進むため、早期に専門家へ相談することが重要
  • 再発防止には、現物取引・余裕資金内の投資・損切りルール・分散投資・少額投資サービスの活用が有効
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株で借金が発生する仕組みとリスク

株で借金が発生する仕組みとリスク

株式投資で借金が生まれる背景には、投資手法の違いとそれに伴うリスクの差があります。「株で失敗した」と聞くと、単純に株価が下がって損をしただけだと思われがちですが、実際には、いくつかの要因が重なっていると考えられます。

最大の要因は、手元資金以上の取引ができる「信用取引」という仕組みです。この仕組みを正しく理解せずに取引を行うと、予想外の借金を背負うリスクが高まります。

現物取引と信用取引の違い

現物取引は、手元資金の範囲内で行う株式売買です。100万円の資金があれば、最大100万円分の株しか買えません。株価が半分になっても、損失は50万円までで、借金は発生しない点が、信用取引との大きな違いです。

一方、信用取引は証券会社からお金や株式を借りて行う取引です。担保として一定額の証拠金を預け、その数倍の金額の取引が可能となります(一般的に約3倍)。100万円の証拠金で300万円分の株式を購入することも可能ですが、信用取引は「借りて」取引を行うため、後でその借金を返済する義務が生じます。

信用取引で生じる借金のメカニズム

信用取引における借金の発生メカニズムは、レバレッジ効果と損失の拡大にあります。レバレッジとは「てこの原理」を意味し、少ない資金で大きな取引を行うことを指します。

例えば、100万円の証拠金で300万円分の株式を購入し、株価が10%下落した場合、30万円の損失が発生し、証拠金は70万円に減ってしまいます。さらに株価が半値になれば、150万円の損失が発生。この時点で証拠金100万円を50万円上回る損失となり、証券会社に対して50万円の借金を負うことになります。

通常の現物取引であれば、投資した金額以上の損失は発生しません。しかし、信用取引では借りた資金で取引を行うため、証拠金を超える損失が生じると、その超過分が借金となってしまいます。

追証(追加証拠金)とは?

追証(おいしょう)は、信用取引において証拠金が不足した際に、証券会社から追加で証拠金の差し入れを求められる仕組みです。正式には「追加証拠金」と呼ばれ、信用取引のリスク管理における重要な存在です。

証券会社は、証拠金維持率が一定(一般的に30%)を下回ると追証を求めます。例えば、100万円の証拠金で300万円の株式を購入し、株価下落により維持率が低下した場合、不足分を入金するか、保有株式を売却して維持率を回復させなければなりません。この期限内に対応できない場合、証券会社は強制決済を行います。

強制決済では、市場価格で即座に株式が売却されるため、希望する価格での売却ができず、さらに大きな損失を被る可能性があります。追証は株価急落時に連鎖的に発生し、多くの投資家が同時に売却することでさらに株価が下落し、新たな追証を生む悪循環に陥ることがあります。その結果、証拠金を大幅に上回る損失が発生し、多額の借金を背負うケースも珍しくありません。

株式投資、特に信用取引には、このような思わぬ借金を生むリスクが潜んでいます。もしすでに借金を抱え、出口が見えないと感じていれば、債務整理に詳しい弁護士や司法書士に相談することが、状況に応じた適切な解決方法を見つけるきっかけとなります。

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株で借金を抱える実際によくある4つの失敗パターン

株で借金を抱える実際によくある4つの失敗パターン

株式投資で借金を背負ったあなたの状況も、これから解説するよくある4つの失敗パターンに当てはまるかもしれません。なぜ、このような事態に陥ってしまったのか、その原因を理解することが、現状を整理し、今後の対策を立てる上で大切な第一歩となります。

1.借入資金で株式投資を始める

最も危険な失敗パターンの一つは、消費者金融やカードローンで借り入れたお金で株式投資を始めるケースです。この場合、投資で利益を得る前に借金の利息が発生するため、常に時間との勝負になってしまいます。

例えば、年利15%のカードローンで100万円を借りて投資した場合、年間15万円の利息が発生します。つまり、投資で最低でも15%以上の利益を継続して出し続けなければ、借金は膨らむ一方となります。

しかし、株式投資で安定的に年15%以上のリターンを得ることは困難です。借金の返済期限に焦り、リスクの高い投資に手を出してしまい、結果として損失が拡大しやすくなります。

2.信用買いで予想以上の損失が発生する

信用取引における信用買い(証券会社からお金を借りて株を購入する取引)も、借金につながる代表的な失敗パターンです。信用買いでは、自己資金の約3倍まで投資できますが、これは利益も損失も3倍になることを意味します。

信用買いの危険性は、株価が下落した際の損失拡大にあります。例えば、100万円の自己資金で300万円分の株を購入し、株価が30%下落した場合、損失は90万円となり、ほぼ全ての自己資金を失うことになります。

この時点で、証券会社への借金(信用買いで借りた200万円)だけが残ってしまいます。損失を取り戻そうとさらに信用取引の枠を拡大し、借金額が膨らむ悪循環に陥るケースも少なくありません。

3.空売りで株価上昇による損失が拡大する

空売り(証券会社から株を借りて売却し、後で買い戻す取引)は、理論上は損失に上限がない、非常にリスクの高い取引です。株価が下落すれば利益となりますが、株価が上昇し続ける限り損失は拡大し続けます。

空売りは、理論上損失に上限がありません。例えば、1株1,000円で空売りした株が2,000円、3,000円と上昇すれば、損失はどこまでも拡大していきます。特に成長株や話題株の場合、短期間で株価が数倍になることも珍しくなく、想定をはるかに超える損失が発生してしまいます。

損失が拡大しても『いずれ株価は下がるはず』と期待し、自己資金を大幅に超える損失を抱えることになります。

4.追証が払えずに借金が確定してしまう

追証が支払えない場合、保有している株式が強制的に売却され、それでも不足分があれば借金として確定してしまいます。

追証が発生する状況は、投資家にとって最も苦しい局面の一つです。株価の急落により大きな損失が生じ、さらに追証として数十万円から数百万円の資金を数日以内に用意しなければなりません。期限に間に合わなければ、保有株式は市場価格で強制的に決済され、その時点で損失が確定します。

特に問題となるのは、株価が急落している局面では、強制決済により非常に安い価格で株式が売却されてしまうことです。その結果、本来であれば回避できたはずの大きな損失が確定し、証券会社への借金だけが残ってしまいます。追証を支払うために消費者金融などから借金をする方もいますが、さらなる追証の発生で多重債務に陥りがちです。

株式投資による借金問題で苦しんでいるのであれば、どうか一人で抱え込まないでください。弁護士や司法書士などの専門家は、債務整理に関する豊富な知識と経験を持っています。

あなたの状況がどれほど困難でも、法的な手続きを通じて借金問題を整理し、新たなスタートを切ることは十分に可能です。

債務整理や借金問題の相談先をお探しならこちら|債務急済

株で借金を抱えた場合の緊急対処法

株で借金を抱えた場合の緊急対処法

株式投資で思わぬ損失を出し、借金を抱えてしまうのは、あなただけではありません。まずは一人で抱え込まず、冷静に現状を把握し、適切な対処法を取ることが何よりも大切です。

借金問題は放置しても解決しません。しかし、正しい手順を踏めば、対応の道筋が見えてきます。

まずは冷静になって現状把握をする

借金を抱えた状況で最初に必要なのは、感情的にならずに現状を正確に把握することです。株式投資での損失に動揺し、さらなる投資で取り返そうとする行動は、問題をさらに深刻化させる結果にしかなりません。

まず、借金の総額を正確に計算してください。信用取引の含み損、証券会社からの借入、消費者金融やカードローンなど、すべての借金を書き出し、金利や返済期日も含めて整理します。

次に、月々の収入と支出を詳細に洗い出しましょう。実際に返済に充てられる金額が見えてきます。この時点で、現実的に返済可能なのか、それとも債務整理などの手続きが必要なのか、判断材料が明確になります。

重要なのは、この段階で新たな投資や借入を絶対に行わないことです。

証券会社に相談して返済計画を立てる

現状把握ができたら、次は証券会社との相談を検討しましょう。信用取引で損失を出した場合、証券会社も顧客が返済不能になることは避けたいと考えているため、相談に応じてくれる可能性があります。

証券会社への相談では、まず正直に現在の財務状況を伝えることが重要です。月収、支出、他の借金の有無などを包み隠さず説明することで、返済期間の延長や分割払いなど、柔軟に対応してもらえる場合があります。ただし、証券会社との交渉では、必ず書面で合意内容を残すことを忘れないでください。

一方で、証券会社との相談だけでは解決できない場合もあります。借金総額が収入に対して明らかに過大である場合や、複数の金融機関から借入がある場合などは、より専門的な解決策が必要となります。

専門家(弁護士・司法書士)に相談する

借金問題が複雑化している、あるいは自力での解決が困難だと感じた場合、弁護士や司法書士といった専門家へ相談することをお勧めします。専門家は借金問題解決の豊富な経験と知識を持ち、あなたの状況に応じた最適な解決策を提案してくれます。

専門家への相談では、任意整理、個人再生、自己破産など、状況に応じた債務整理の方法について詳しい説明を受けることができます。多くの弁護士事務所や司法書士事務所では初回相談を無料で行っていますので、費用を心配して相談をためらう必要はありません。

借金問題は一人で抱え込むほど解決が困難になります。専門家に相談することで、法的に認められた方法で借金問題を解決し、新しいスタートを切ることが十分に可能です。

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借金問題の具体的な解決方法

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株式投資による借金は、一般的な生活費の借金とは異なり、金額が大きくなりがちで、精神的な負担も重くなる傾向があります。しかし、法的な解決手段は他の借金と同様に利用できます。

借金問題の解決方法には、大きく分けて任意整理、個人再生、自己破産の3つがあります。それぞれに特徴があり、借金の総額、収入状況、保有資産などによって適用できる方法が変わってきます。

投資損失の借金だからといって、諦める必要はありません。まずはご自身の状況を正確に把握し、現実的な返済能力を見極めることが重要です。

債務整理で借金負担を軽減する

債務整理は、借金の返済が困難になった際に法的手続きを通じて借金の減額や返済条件の変更を行う制度です。株式投資による借金の場合でも、この制度を利用することで返済負担を大幅に軽減できる可能性があります。

債務整理の3つの方法を比較した表を参考に、ご自身の状況に合った解決策を検討してください。

債務整理の種類任意整理個人再生自己破産
概要弁護士が債権者と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長で負担を軽減裁判所を通して借金を大幅に減額し、原則3年で分割返済裁判所の決定で借金の返済義務を免除してもらう
減額の目安将来利息をカット、元本は減額しないことが多い借金総額の5分の1〜10分の1程度に減額借金がゼロになる
メリット・周囲に知られにくい・特定の債権者のみ対象にできる・手続き期間が比較的短い・借金の大幅な減額が可能・住宅や車を残せるケースがある・資格制限がない・借金が全てなくなる・経済的な重圧から解放される
デメリット・元本の減額は難しい・信用情報機関に登録される・官報に掲載される・手続きが複雑で時間がかかる・安定収入が必要・全ての借金が対象・高額な財産は処分される・信用情報機関に登録される・職業・資格制限がある・官報に掲載される
対象となる人・安定した収入があり、将来利息が負担な方・周囲に借金を秘密にしたい方・安定した収入があるが、借金総額が大きい方・住宅や車を残したい方・返済能力が全くなく、借金が多額な方・生活再建を最優先したい方
株式投資の借金の場合投資損失でも問題なく利用可能投資損失でも問題なく利用可能ギャンブルや浪費とみなされなければ免責許可されるケースが多い(個別の状況による)

自己破産で借金を免除してもらう

自己破産は、返済能力を超えた借金を抱えた場合に、裁判所の決定により借金の返済義務を免除してもらう制度です。株式投資による借金の場合でも、ギャンブルのような投機的取引でなければ、免責許可を得られるケースが多いです。

自己破産の最大のメリットは、何といっても借金がゼロになることです。これにより、経済的な重圧から完全に解放され、人生を再スタートできる環境が整います。

ただし、自己破産にはデメリットも存在します。一定期間は新たな借り入れができなくなり、クレジットカードの作成も制限されます。また、職業制限があり、一部の職業に就けない期間が発生します。さらに、20万円を超える価値のある財産は処分される可能性があります。

株式投資による自己破産では、投資の経緯や動機が重要な判断材料となります。専門家と相談し、ご自身のケースが免責許可の対象となるか、事前に確認することが非常に重要です。

弁護士費用や相談窓口の目安

借金問題の解決には専門家のサポートが不可欠です。しかし、費用面での不安を感じる方も多いのではないでしょうか。実際の費用相場を理解しておくことで、より適切な判断ができるようになります。

任意整理の場合、着手金は債権者1社あたり2~4万円程度、成功報酬は減額された借金額の10~20%程度が相場です。個人再生では、着手金30~50万円程度が目安。自己破産の費用は、同時廃止事件で20~40万円程度、管財事件で40~60万円程度が相場です。

費用の支払いが困難な場合は、分割払いに対応している法律事務所も多くあります。また、法テラス(日本司法支援センター)を利用すれば、収入要件を満たす場合に費用の立て替えを受けることができます。

無料相談を実施している法律事務所も数多くあります。現在の状況を整理し、最適な解決方法を提案してもらえます。一人で抱え込まず、まずは専門家の意見を聞いてみることが、問題解決への第一歩となります。

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株の借金を放置するとどうなる?督促の流れ

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株式投資による借金を放置した場合、証券会社は段階的に回収手続きを進めていきます。一般的な消費者金融とは異なり、証券会社は金融商品取引法に基づく厳格な回収プロセスを持っているため、督促から法的措置まで、比較的短期間で進行する傾向があります。

多くの投資家が『株価が回復すれば返済できる』と考えて放置してしまいがちです。しかし、実際には、市場の回復を待っている余裕はほとんどありません。

1.証券会社からの督促と法的措置の予告

株式投資で発生した借金の督促は、まず証券会社からの電話連絡や書面による催告から始まります。信用取引で発生した追証が未払いの場合、通常は取引停止から3営業日以内に最初の督促が行われます。

しかし、最初の督促から1週間程度経過しても連絡がない場合、証券会社は「債権回収に関する通知書」という正式な書面を送付します。この書面には『○月○日までにお支払いがない場合、法的措置を検討いたします』のような文言が記載されており、法的措置の予告がここで明確になります。

証券会社の督促は、比較的短期間で次のステップに移行する傾向があります。督促開始から1ヶ月以内に何らかの対応を示さなければ、多くの証券会社は法的手続きの準備に入ります。

2.裁判による強制執行の危険性

証券会社からの督促を無視し続けると、債権者は民事訴訟を提起する場合があります。株式投資による借金は、契約書や取引履歴が明確に残っているため、証券会社側が勝訴する可能性は極めて高いです。

判決が確定すると、債権者は債務名義を取得し、強制執行の申立てが可能になります。強制執行は、債務者の財産を差し押さえて債権を回収する法的手続きです。

株式投資で作った借金の場合、まず証券口座内の有価証券や現金が差し押さえの対象となります。その後、銀行預金、給与、不動産といった順序で差し押さえが実行される可能性もあります。

3.給与差し押さえまでの具体的な流れ

強制執行の中でも、あなたの生活に特に深刻な影響を与えるのが給与差し押さえです。証券会社が債務名義を取得した後、債務者の勤務先を特定できれば給与差し押さえの申立てを行うことができます。給与差し押さえは、手取り給与の4分の1が対象となり、完済まで継続されます。

給与差し押さえの流れとしては、まず裁判所から勤務先に「債権差押命令」が送達されます。この命令により、あなたの会社の人事部や経理部に借金の存在が知られてしまいます。差し押さえが開始されると、毎月の給与から自動的に一定額が証券会社に送金されます。この手続きは債務者本人が停止することはできず、完済するか債権者との間で和解が成立するまで続きます。

株式投資による借金問題は、督促段階で適切な専門家に相談することで、任意整理や個人再生などの法的手続きを通じて、給与差し押さえを回避しながら返済負担を軽減できる可能性が高いです。どうか一人で抱え込まず、早めに弁護士や司法書士に相談されることを強くお勧めします。

今後借金を作らない株式投資の5つの鉄則

今後借金を作らない株式投資の5つの鉄則

株式投資で借金を作ってしまう最大の要因は、手元資金以上のリスクを取りすぎてしまうことです。しかし、適切なルールを守れば、株式投資は借金のリスクを大幅に減らしながら続けることができます。ここでは、あなたが二度と借金を作らないための、実践的な5つの鉄則をご紹介します。

1.現物取引のみで投資する

現物取引は、ご自身の資金の範囲内で行う株式投資です。証券会社からお金を借りる信用取引とは異なり、手元資金で株を買うため、理論的に借金が発生することはありません。

信用取引やレバレッジ取引は、少ない資金で大きな利益を狙える魅力がある一方で、損失も同様に拡大するリスクを伴います。現物取引であれば、最悪の事態でも損失は投資した金額までに限定されます。借金を作らないことを最優先に考え、現物取引への切り替えを検討してください。

2.余裕資金の範囲内で始める

余裕資金とは、生活費、緊急時の備え、近い将来の支出を除いた、当面使う予定のないお金のことです。具体的には、月収の3~6か月分の貯金を確保した上で、それでもなお残る金額が目安となります。

生活費を投資に使ってしまうと、株価が下がった時に『損切りしたくてもできない』『むしろ追加で投資してしまう』のような悪循環に陥りやすくなります。余裕資金の範囲内で投資することで、冷静な判断を保ちやすくなり、感情的な投資判断を避けられます。

3.明確な損切りルールを設定する

損切りとは、株価が予想と反対に動いた時に、損失を確定させて売却することです。『もう少し待てば戻るかもしれない』という心理が借金につながる最大の落とし穴です。

『購入価格から10%下落したら売却』など、事前に明確なルールを決めておくことで、感情に左右されずに損失を限定できます。重要なのは、ルールを決めた後は機械的に従うことです。損切りは決して失敗ではなく、大きな損失から自分の資産を守る重要な技術だと考えましょう。

4.分散投資でリスクを軽減する

分散投資とは、投資資金を複数の銘柄や業界、投資商品に分けて投資することです。一つの投資先が大きく値下がりしても、全体への影響を抑える投資手法です。『卵を一つのカゴに盛るな』という投資の格言が示すとおり、リスクを分散させることは安全な投資の基本です。

資金の大部分を一つの銘柄に集中投資すると、株価が大幅に下落した際に大きな損失を被るリスクがあります。業界や投資商品を分散させることで、より効果的なリスク分散が可能になります。

5.少額投資サービスを活用する

近年、100円や1,000円といった少額から始められる投資サービスが数多く登場しています。これらのサービスを活用することで、大きな資金を用意することなく、安全に投資を学び直すことができます。

少額投資の最大のメリットは、失敗してもダメージが小さいことです。株式投資で借金を作ってしまった経験がある方にとって、心理的な負担を軽減しながら、投資スキルを段階的に向上させることができます。少額投資を続けることで、自分の投資パターンや感情の動きを客観的に分析しやすくなります。

これらの5つの鉄則を守れば、株式投資で再び借金を作るリスクを大幅に軽減できます。ただし、既に借金を抱えている場合は、投資を再開する前に、債務整理など適切な解決方法を検討することが最優先です。専門家のサポートのもと借金問題を解決し、その上で安全な投資を実践していけば、きっと明るい未来が築けるはずです。

株式投資で失敗する人の共通点

株式投資で失敗する人の共通点

株式投資で借金を抱えてしまう人には、いくつかの特徴的な行動パターンが見られます。これらの傾向を理解すれば、自身の状況を客観視でき、適切な対処法を見つける手がかりとなります。

損切りができず借金を抱えやすい人

『もう少し待てば株価は回復するはずだ』『今売ったら大きな損失が確定してしまう』。そう考え、損切りを先延ばしにしてしまう方は、借金問題に発展しやすい傾向にあります。

損切りができない心理の背景には、『損失を認めたくない』という人間の本能的な感情が隠れています。株価が下がっても『必ず戻る』と信じ込み、さらに資金を投入してしまう。結果として、含み損が拡大し、生活費や借り入れた資金まで投資に回すケースも少なくありません。

特に危険なのは、信用取引や証券会社のローンを利用して追加投資を行うパターンです。『株価が回復すれば借金も返済できる』という思考に陥ると、借金額は雪だるま式に増加していきます。

一発逆転を狙い借金に依存する人

大きな損失を出した後、『一度の勝負で全てを取り戻したい』と考えてしまう人は、借金依存のリスクが極めて高くなります。このタイプの人は、投資を「ギャンブル」として捉える傾向があり、冷静な判断力を失いがちです。

一発逆転を狙う心理は、損失の大きさに比例して強くなります。しかし、これは極めて危険な思考パターンです。投資には必ずリスクが伴い、借りた資金を失えば、元の損失に加えて新たな借金が残ることになります。

このような状況の人は、短期間で大きなリターンが期待できるハイリスク・ハイリターンな投資に手を出しやすくなります。借金をしてまで投資を続けることで、冷静な判断力が失われ、借金額が膨らむ悪循環に陥ってしまいます。

リスク管理を軽視し借金地獄に陥る人

投資において最も重要な要素の一つがリスク管理です。しかし、これを軽視する人は、借金問題に発展しやすい傾向があります。リスク管理とは、単に損失を避けることではなく、自分の許容範囲内で投資を行い、最悪のケースでも生活に支障をきたさない範囲で資金をコントロールすることです。

リスク管理を軽視する典型的なパターンとして、「生活費まで投資に回してしまう」ケースがあります。株価が下がった際に生活が立ち行かなくなり、生活費を補うために借金をし、さらにその借金を投資で取り戻そうとする悪循環に陥ります。

また、「分散投資」の概念を理解できず、一つの銘柄や一つのセクターに資金を集中させる人も危険です。このような状況で大きな損失を被ると、パニック状態になり、借金をしてでも損失を取り戻そうとする心理が働きやすくなります。

まとめ

まとめ|株による借金は専門家相談で再出発

株式投資で抱えてしまった借金問題は、一人で解決しようとすればするほど状況が複雑になりがちです。投資の失敗という辛い事実と向き合うのは苦しいことです。しかし、借金問題には必ず解決への道筋があります。

債務整理は決して恥ずかしいことではありません。むしろ、前向きな解決策です。任意整理、個人再生、自己破産など、ご自身の状況に合わせた選択肢があります。生活に必要な最低限の財産は手元に残せるよう配慮されており、新しいスタートを切るための制度として機能しています。

投資で作った借金だからといって、債務整理ができないということはありません。株式投資は資産形成を目的とした経済活動であり、たとえ損失を出してしまっても、それが直ちに免責不許可事由に該当するわけではありません。

重要なのは、現在の状況を正確に把握し、ご自身に最も適した解決方法を見つけることです。借金の総額、月々の収入、家族構成、保有資産など、様々な要素を総合的に検討することで、無理のない返済計画や最適な債務整理方法を選択できます。

一人で悩み続けていても状況は好転しません。弁護士や司法書士のような専門家は、これまで数多くの借金問題を解決してきた経験を持っています。投資による借金であっても、状況に応じた適切なアドバイスを受けることで、明るい未来への第一歩を踏み出すことが十分に可能です。

まずは相談から始めてみてください。多くの法律事務所では初回相談を無料で行っており、これまで一人で抱えていた不安が軽くなり、具体的な解決策がきっと見えてきます。

この記事の監修者

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債務急済運営事務局

株式会社WEBYの債務急済運営事務局。全国400以上の弁護士・司法書士のWEBマーケティング支援に従事。これまでに法律ジャンルの記事執筆・編集を1000記事以上担当。WEBコンサルやHP制作、SEO対策、LMC(ローカルマップコントロール)など様々な支援を通じて法律業界に精通。これらの経験を基に債務整理の際に必要な情報や適切な弁護士・司法書士を紹介している。

この記事に関係するよくある質問

株で借金することはありますか?
ご認識のとおり、通常の株式投資では借金を抱えることはありません。株は社会情勢などの影響で価格が変動し、購入時よりも価値が下がることはあります。ただし、仮に100万円で購入した株が大暴落し、紙切れ同然の価値になったとしても、損失は投資額の100万円までに限られ、それ以上の負担が発生することはありません。
株でシコるってどういう意味?
「株でシコる」とは、株を購入したものの株価が予想に反して下落し、売却のタイミングを逃して損失を確定できず、身動きが取れなくなってしまう状態を指す証券業界の俗語です。特に、多くの投資家が同じ水準で買いを入れた後に株価が下がり、売却できずに保有し続けるケースや、信用取引で含み損を抱えた買いポジションが集中している価格帯を示す際に使われます。
借金400万で何年で返せますか?
借金400万円の返済期間は、返済者の年収や借入先の金利、さらに返済手段(任意整理・個人再生・自己破産など)によって大きく左右されます。自力で返済する場合、おおむね5年ほどが目安とされますが、任意整理によって利息が免除されれば、5年間で月々約6万7000円を支払う計算になります。一方、収入面から見て返済が難しい場合には、個人再生や自己破産といった法的手続きを検討する必要があります。

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