COLUMN

任意整理で保証人はどうなる?|連帯保証人・家族への影響を最小限に抑える方法を解説

任意整理

2024.04.192025.10.18 更新

任意整理で保証人はどうなる?|連帯保証人・家族への影響を最小限に抑える方法を解説

借金の支払いが厳しくなって「任意整理を検討したい」と思ったとき、真っ先に頭をよぎるのが「保証人に迷惑をかけてしまうのでは?」という不安ではないでしょうか。

この記事では、任意整理が保証人に与える影響とその対策について、基本的な仕組みからわかりやすく解説します。

こんな人におすすめの記事です。

  • 借金の返済に困っていて、任意整理を考えている方
  • 保証人になってくれた家族や友人に、できるだけ迷惑をかけたくないと思っている方
  • 任意整理した後に保証人になれるか不安を感じている方
  • 保証人トラブルを避けつつ、借金問題を解決したいけれど、どこに相談すれば良いか迷っている方

記事をナナメ読み

  • 任意整理が保証人に与える影響の仕組みと、個人再生・自己破産との違いが分かります。
  • 保証人への影響を最小限に抑える任意整理の具体的な進め方や、事前の相談方法が理解できます。
  • 任意整理後のブラックリスト期間と、家族のローンや奨学金で保証人になるための対策が見つかります。
  • 保証人トラブルを防ぐための専門家選びのポイントと、相談時に確認すべき重要事項が確認できます。
借金減額診断

任意整理で保証人が受ける影響とは?基本的な仕組みを理解しよう

任意整理で保証人が受ける影響とは?基本的な仕組みを理解しよう

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者(お金を貸した会社)と直接交渉し、将来の利息カットや月々の返済額の減額を目指す債務整理の方法です。

任意整理は保証人に影響を与える可能性がありますが、その程度や対処法は状況によって異なります。まずは、基本的な仕組みから確認していきましょう。

任意整理をすると保証人に何が起こるのか?

任意整理を行うと、保証人には主に以下の影響が考えられます。

  • 債権者から保証人に 請求が始まる
    主債務者(お金を借りた人)が任意整理を開始すると、債権者は本人からの回収が困難と判断し、保証人に借金の一括返済を求めるのが一般的です。
    これは債権者の正当な権利であり、主債務者の債務が任意整理で減額されたとしても、保証人には元の借金全額が請求される可能性があります。
  • 保証人の信用情報に影響
    保証人が債権者の請求に応じ、主債務者の代わりに借金を肩代わりした場合(代位弁済)、保証人自身の信用情報に記録が残り、一定期間ローンやクレジットカードの利用が難しくなる可能性があります。
    しかし、債権者と交渉し分割返済に応じてもらえれば、信用情報への影響を最小限に抑えられるケースもあります。
  • 保証人との関係性に影響
    金銭的な負担だけでなく、保証人との関係性にも影響が出ることは避けられません。特に家族や親しい友人が保証人の場合、信頼関係に亀裂が入る可能性もあります。
    しかし、事前に状況を正直に伝え、今後の対応について相談すれば、関係を修復する道筋を見つけることは可能です。
    専門家に相談してアドバイスを受けるのも一つです。

保証人と連帯保証人で受ける影響の違い

保証人には「普通の保証人」と「連帯保証人」の2種類があり、それぞれ責任の重さが異なります。任意整理を考える際は、この違いを理解しておきましょう。

一般的な保証人の場合

通常の保証人は、債権者から請求を受けた際に以下の権利を主張できます。

  • 催告の抗弁権:先に主債務者から取り立てるよう主張できる
  • 検索の抗弁権:主債務者のの財産から先に回収するよう主張できる

これにより、債権者はいきなり保証人へ請求することはできず、まず主債務者の財産や収入から回収を試みる必要があります。

連帯保証人の場合

連帯保証人には、上記の2つの抗弁権がありません。債権者は主債務者または連帯保証人のどちらに対しても、自由に請求できます。

そのため、主債務者が任意整理を始めると、債権者は連帯保証人に対して借金全額の一括返済を求める可能性が高くなります。

なお、消費者金融、クレジットカード、銀行のカードローンなど多くの借金契約ではほとんどの場合で「連帯保証人」が設定されています。

影響度の違い

連帯保証人の方が、普通の保証人よりも任意整理の影響を直接的かつ早く受けます。

連帯保証人がついている借金がある場合、トラブルを避けるためにも、任意整理を検討する前に連帯保証人としっかり話し合いましょう。

任意整理・個人再生・自己破産で保証人が受ける影響を比較

債務整理には、任意整理以外にも個人再生や自己破産といった方法があり、それぞれ保証人に与える影響が異なります。以下の表で見ていきましょう。

債務整理の方法保証人への影響メリットデメリット・注意点
任意整理対象から外せば影響なし- 含めると請求が行く可能性あり保証人付きの借金を選んで外せる- 影響を回避できる可能性が高い保証人付きの借金は返済を続ける必要がある- 対象に含めると請求が行く
個人再生すべての借金が対象になるため、原則として請求が行く住宅ローン特則を使えば、住宅ローンの保証人(保証会社)への影響は回避可能住宅ローン以外の保証人には請求が行く- すべての債権者を平等に扱う必要がある
自己破産すべての借金が対象になるため、確実に請求が行く借金返済義務が完全に免除される保証人への請求が積極的に行われやすい- 住宅ローンなどの保証会社にも影響

このように、債務整理の種類によって保証人が受ける影響は大きく異なります。

特に保証人への影響を抑えたい場合は、任意整理が主な選択肢となり得ますが、どの方法を選ぶかは、保証人との関係性や今後の生活再建の方針を踏まえて慎重に判断することが大切です。

なぜ保証人に迷惑がかかるのか?法的な仕組みを解説

保証人に迷惑がかかるのは、日本の法律にある「保証制度」の仕組みが関係しています。

ここでは保証契約の性質や債権者・保証人それぞれの立場から、その理由を見ていきましょう。

保証契約の法的性質

保証契約は、主債務者が借金を返済できなくなったときに、保証人が代わりに支払うことを約束する契約です。この契約は、債権者と保証人との間で成立します。

保証人の責任は、主債務者が期限までに借金を返済しなかった時点で発生します。任意整理を開始するということは、主債務者が返済困難な状況にあることを債権者も認識することになるため、このタイミングで保証人への請求が現実的になります。

債権者の立場から見た保証制度

債権者にとって保証人は「貸したお金が返ってこないリスクを減らすための仕組み」です。主債務者が借金返済で困窮した場合、債権者は保証人から回収することで損害を最小限に抑えられます。

そのため、主債務者が任意整理を始めると、債権者は「本人からの回収は難しい」と判断し、保証人に請求するのです。これが保証人に迷惑が及ぶ最大の理由です。

保証人の権利と救済措置

保証人には「求償権」という権利があります。これは、保証人が主債務者に代わって債権者に返済した後、肩代わりした分を主債務者に請求できる権利です。

ただし、実際には主債務者に返済能力がないケースが多く、保証人が負担を抱えることになります。

もし保証人自身も返済が難しくなった場合は、保証人自身も債務整理を検討できます。主債務者がした任意整理をきっかけに、保証人も返済が難しくなり、同時に債務整理を行うケースは珍しくありません。

このような場合は、専門家が双方の状況を見て最適な解決策を提案してくれます。

専門家に相談することの重要性

保証人への影響を最小限にするには、債務整理を専門とする弁護士や司法書士に相談することが不可欠です。

専門家は、借金の内容や保証人との関係性、返済能力などを総合的に分析し、保証人への影響を考慮した最適な債務整理方法を提案してくれます。

保証人との話し合い方や、債権者との交渉で保証人への配慮を求める方法など、具体的なアドバイスも受けられます。

債務整理や借金問題の相談先をお探しならこちら|債務急済

合わせて読みたい
任意整理の手続きをマスター:手順から費用、期間まで徹底解説

任意整理の手続きをマスター:手順から費用、期間まで徹底解説

こちらの記事では、任意整理という方法を通して借金問題を解決し、スッキリとした気持...

保証人に迷惑をかけない任意整理の進め方

保証人に迷惑をかけない任意整理の進め方

任意整理は他の債務整理と違って保証人への影響をコントロールしやすい手続きです。適切な進め方を知っておけば、保証人へ迷惑をかけるリスクを大幅に減らせます。

保証人付きの借金を任意整理の対象から外す方法

任意整理の大きなメリットは、整理対象の借金を選べる点です。保証人に迷惑をかけたくない借金は対象から外し、それ以外の借金のみを任意整理できます。

例えば、親が保証人になっている奨学金と、保証人のいないクレジットカードの借金がある場合、奨学金だけを対象から外し、クレジットカードの借金のみを整理することが可能です。

対象から外した借金は、これまで通り返済を続けることになりますが、他の借金の返済負担が軽くなれば、保証人付きの借金も無理なく支払い続けやすくなります。

ただし、保証人付きの借金が多く、他の借金を整理しても支払いが厳しい場合は、別の方法(個人再生や自己破産など)も検討が必要です。

弁護士や司法書士に相談する際は、どの借金に誰が保証人になっているかを正確に伝えましょう。

保証人と一緒に債務整理を行うという選択肢

保証人と一緒に任意整理を進めるという選択肢もあります。この方法では、主債務者と保証人が同時に弁護士や司法書士に依頼し、それぞれの立場で債権者と交渉します。

この方法のメリットは、保証人も含めて家計全体で返済計画を立てられる点です。それぞれがバラバラに手続きを進めるよりも、効率的で現実的な解決策を見つけやすくなります。

特に保証人が高齢や体力的な理由で単独での手続きが難しい場合に有効です。

ただし、この方法を選ぶ際は、保証人との関係性を慎重に考慮し、十分に話し合い、お互いが納得した上で進めることが大切です。

事前に保証人と相談してリスクを最小限に抑える方法

保証人への影響を最小限に抑えるには、任意整理を始める前に、正直に話し合うことが最も重要です。事前に状況を説明し理解を得ておく方が、関係性を良好に保ちやすいでしょう。

相談する際は、次の点を具体的に伝えましょう。

  • 借金の状況と毎月の返済額
  • 任意整理を検討する理由や任意整理で予想される変化
  • 保証人付きの借金を対象から外す予定があるかどうか

保証人が協力してくれる場合、万が一返済が難しくなった場合の対応についても話し合っておくと安心です。例えば、「一時的に立て替えてもらい、後で分割で返済する」といった取り決めも有効です。

どうしても保証人に影響が出る場合の対処法

保証人付きの借金も任意整理の対象にせざるを得ない場合や、予想外に保証人に請求が行ってしまった場合の対処法も知っておきましょう。

  • 保証人に請求が来た場合
    保証人は、一括返済を求められるのが一般的ですが、分割払いの交渉も可能です。
    多くの債権者は、全く回収できないよりは分割でも確実に回収できる方を選ぶ傾向にあります。
  • 保証人が主債務者の代わりに返済した場合(代位弁済)
    保証人には主債務者に「肩代わりした分を返してほしい」と請求できる権利(求償権)があります。
    この場合も、保証人と話し合って現実的な返済計画を立て直しましょう。
    家族であれば、無利息での長期分割など、柔軟に対応してもらえることも期待できます。
  • 保証人自身も返済が難しい場合
    保証人も債務整理を検討するケースがあります。
    この場合は、主債務者と保証人の双方が専門家に相談し、最適な解決策を見つけることが大切です。

問題が起きたときに大切なのは、逃げずに保証人と向き合うことです。専門家のサポートを受けながら、状況に応じた適切な対処法を考えていきましょう。

合わせて読みたい
任意整理の流れと手続きとついてわかりやすく解説!

任意整理の流れと手続きとついてわかりやすく解説!

任意整理を検討していて「任意整理はどのような流れで手続きが進んでいくのか」「任意...

家族が保証人の場合の対処法

家族が保証人の場合の対処法

家族が保証人になっている借金を任意整理する場合は、特に慎重な対応が必要です。放置してしまうと、結果的に家族にさらに大きな負担をかけてしまうおそれがあります。

保証人への影響を正しく理解し、任意整理をする前に家族としっかり話し合うことが大切です。配偶者・親・兄弟など、保証人との関係性によって最適な対処法は異なります。

ここでは、それぞれの立場に応じた注意点と、対処法を見ていきましょう。

配偶者が保証人の場合:家計やクレジットカードへの影響

配偶者が保証人になっている場合、任意整理による影響は夫婦の共同生活に直接関係します。保証人である配偶者の信用情報にも影響が出る可能性があるのです。

債権者からの請求が延滞につながると、配偶者の信用情報に事故記録が残り、クレジットカードの更新や新規ローンの利用が困難になる場合があります。特に住宅ローンや自動車ローンへの影響は大きいでしょう。

しかし、夫婦であれば家計を一つにして対策を考えやすいという利点もあります。配偶者の収入も含めて返済計画を立て直せば、保証人への請求額を最小限に抑えられることもあります。

また、配偶者も一緒に債務整理を検討することで、夫婦全体で負担を軽減することも可能です。
任意整理を決める前に配偶者としっかり話し合いましょう。

お互いの収入と支出の状況を共有し、現実的な返済計画を一緒に考えることが、夫婦関係を良好に保ちながら問題を解決していく鍵となります。

場合によっては、任意整理よりも家計の見直しや配偶者の協力で返済を続ける方が、長期的にメリットが大きいケースもあります。

専門家に相談する際も、夫婦揃って話を聞けば、より適切な判断ができるでしょう。

親・兄弟姉妹が保証人の場合:家族関係を悪化させない伝え方

親や兄弟姉妹が保証人になっている場合は、感情面の配慮がより重要です。保証人になってもらった経緯や、それぞれの経済状況によって、伝え方を慎重に考える必要があります。

大切なのは、できるだけ早い段階で正直に現状を伝えることです。借金の総額、毎月の返済額、収入の状況を具体的に整理し、なぜ返済が難しくなったのかを率直に説明しましょう。

「保証人である家族に迷惑をかけたくないからこそ、今のうちに対処したい」という気持ちが伝われば、家族の理解も得やすくなります。

任意整理以外の選択肢も含めて相談することも大切です。例えば、次のような方法があります。

  • 親から一時的にお金を借りて完済し、後から分割で返済していく方法
  • 家族みんなで収支を見直し、無理のない返済計画を立て直す方法

また、保証人である家族が高齢で年金生活だったり、兄弟姉妹も経済的に厳しい場合には、保証人も含めて債務整理を検討する必要が出てくるかもしれません。

このようなときは、家族全員で専門家に相談し、それぞれにとって最適な方法を見つけましょう。

どのような選択をするにしても、一人で決めずに家族としっかり話し合い、みんなが納得できる解決方法を見つけることが大切です。

合わせて読みたい
任意整理ができる人の条件とは?できない場合の解決方法も解説

任意整理ができる人の条件とは?できない場合の解決方法も解説

任意整理は債権者との話し合いで債務の整理を行う手続きですが、誰でも自由に利用でき...

任意整理後は保証人になれる?

任意整理後は保証人になれる?

任意整理を検討している方の中には、「整理が終わったあと、家族のローンや子どもの奨学金で保証人になれるのか」と不安を抱く方も多いでしょう。

ここでは、任意整理後の信用情報と保証人の制限、家族のローンや奨学金への対応、信用情報回復後の注意点について、現実的な対策と合わせて解説します。

任意整理後のブラックリスト期間と保証人への制限

任意整理をすると、信用情報機関(CIC、JICC、KSC)に「事故情報」として記録されます。この期間中(一般的に5年間)は新しい借入や保証人になることは制限されます。

金融機関は保証人の審査で信用情報を確認するため、任意整理の記録があると保証人として承認されることは困難です。住宅ローンや自動車ローンの連帯保証人、クレジットカードの家族カードの保証人になることも制限されます。

この「5年間」は任意整理の和解後の分割払いがすべて完了してからカウントされます。したがって、3年間の分割払いであれば、任意整理開始から約8年後に信用情報が回復することになります。信用情報機関によって記録期間に若干の違いがありますが、基本的には「完済から5年間」が目安です。

家族のローンや賃貸借契約で保証人が必要な場合の対策

家族が住宅ローンや自動車ローンを組む際、あなたが保証人になれない状況では、いくつかの対策を検討する必要があります。

現実的な方法は、他の家族や親族に保証人を依頼することです。配偶者の両親や兄弟姉妹など、安定した収入と良好な信用情報がある方に相談してみましょう。

ただし、保証人は法的な責任を伴うため、しっかり説明し理解を得ることが大切です。

賃貸借契約では以下の方法もあります。

  • 保証人不要の物件を探す
  • 家賃保証会社を利用する(保証会社も信用情報を確認することがあるため、事前に確認が必要)

住宅ローンの場合は、以下の方法も考えられます。

  • 配偶者の単独名義でローンを組む
  • 親族の協力を得て共同名義にする
  • 「フラット35」のような比較的柔軟な審査の商品を検討する

また、金融機関によっては、保証人の代わりに担保を提供したり、保証料を支払ったりすることで対応できる場合もあります。

複数の金融機関に相談して比較することが、現実的な対応につながります。

子どもの奨学金・教育ローンの保証人問題を解決する方法

お子さんの奨学金や教育ローンの保証人問題は、多くの人が悩むテーマです。しかし、あなたが保証人になれない状況でも、教育資金を確保する方法はいくつかあります。

日本学生支援機構の奨学金には、次の2種類があります。

  • 人的保証制度(個人が保証)
  • 機関保証制度(保証機関が保証)

あなたが保証人になれない場合は、機関保証制度を選べば個人保証は不要です。ただし、奨学金から貸与総額の2〜4%程度の保証料が差し引かれます。

また、配偶者の親族などに連帯保証人を依頼することも可能です。連帯保証人は奨学金利用者と同等の返済義務を負うため、しっかり説明し、理解を得てからお願いしましょう。

教育ローンも以下のような選択肢があります。

  • 他の家族を保証人とする
  • 保証料を支払って保証会社を利用する
  • 国の教育ローン(日本政策金融公庫・条件次第で保証人不要)を利用できないか相談してみる

信用情報回復後の注意点

任意整理から5年が経過し、信用情報が回復した後も注意が必要です。

まずは、各信用情報機関から開示報告書を取り寄せ、信用情報が回復しているか確認しましょう。

ただし、過去に任意整理を行った金融機関では「社内ブラック」として独自の記録を残している場合があり、審査が厳しくなる可能性があります。

また、信用情報が回復しても、すぐに保証債務を引き受けるのは避けた方が無難です。保証する相手の返済能力や信頼性を考慮し、自身の家計に余裕がある状況で判断しましょう。

保証契約を結ぶ際は保証内容や責任範囲を必ず書面で確認し、不明点は質問しましょう。以下は特に重要なポイントです。

  • 連帯保証と普通の保証の違い
  • 期限の利益喪失条項
  • 代位弁済の条件

保証人問題に不安を感じているなら、弁護士や司法書士などの専門家に相談するのがおすすめです。あなたの状況に合わせた最適な解決方法や今後の対策についてアドバイスを受けられるでしょう。

合わせて読みたい
任意整理によるブラックリストはいつから5年で消える?ブラックリストに載る期間と信用情報の回復法を解説

任意整理によるブラックリストはいつから5年で消える?ブラックリストに載る期間と信用情報の回復法を解説

任意整理で悩んでいるあなた、心配しなくて大丈夫です!この記事では、任意整理が信用...

保証人トラブルを防ぐ!専門家相談時の確認事項と実践アドバイス

保証人トラブルを防ぐ!専門家相談時の確認事項と実践アドバイス

任意整理を考えているけれど、「保証人に迷惑をかけないか」不安を感じている方も多いでしょう。適切な準備と専門家選びで、その不安は大きく軽減できます。

ここでは、専門家に相談する前の準備から、手続き中の注意点まで、保証人トラブルを防ぐための具体的な方法を解説します。

弁護士・司法書士に相談する前に準備しておくべき情報

専門家への相談をより有意義なものにするには、事前の準備が大切です。特に保証人がいる借金については、以下の情報を整理しておくことで、具体的で実践的なアドバイスを受けられます。

  • 借金の全体像
    どこからいくら借りているか、保証人がいる借金といない借金を一覧にする。
  • 各借金の詳細
    借入額、金利、毎月の返済額、残債、保証人の種類(連帯保証人か普通の保証人か)。
  • 保証人との関係性
    家族か友人か、保証人になった経緯、現在の関係性、保証人の経済状況(可能な範囲で)。
  • これまでの返済状況
    延滞の有無、保証人に連絡が行ったことの有無など、経緯を時系列で整理する。

保証人への影響を最小限にする専門家の選び方

専門家選びは、保証人トラブルを防ぐ上で最も重要な要素です。以下のポイントを参考に、慎重に選びましょう。

  • 保証人付き案件の経験と実績
    保証人がいる任意整理は複雑なため、その経験が豊富な専門家を選びましょう。
    相談時に「保証人付きの借金の任意整理の経験は豊富か」と質問し、きめ細やかな交渉スキルがあるかを確認することが重要です。
  • 保証人への配慮を重視した交渉スタイル
    債権者との交渉において、保証人への影響を最小限にするアプローチができるかを確認しましょう。
    「保証人付きの借金だけ任意整理から外す」「保証人に事前連絡をする前に交渉方針を相談してくれる」など、柔軟な対応が期待できる専門家が理想です。
  • 料金体系の透明性
    保証人案件は手続きが複雑化し、交渉が長引く可能性があります。
    追加料金の有無や、その場合の費用について事前に明確な説明がある専門家を選びましょう。
  • 人柄とコミュニケーション能力
    デリケートな保証人問題だからこそ、あなたの不安に寄り添い、保証人の立場も理解してくれる専門家が望ましいです。
    初回相談で、親身に対応してくれるか、保証人への配慮についてどの程度理解を示してくれるかを観察しましょう。

相談時に必ず確認すべき重要ポイント

専門家との相談では、保証人への影響に関して、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 保証人付きの借金の扱いと請求時期・方法
    保証人付きの借金を任意整理の対象に含めるべきか、その場合の保証人への請求がいつ、どのような形で行われるかを確認しましょう。
    保証人の経済状況に応じた分割払いの交渉の可能性も尋ねてみてください。
  • 保証人への事前説明の方法と専門家のサポート
    債権者から保証人への連絡前に、いつまでに、どのような内容を保証人に伝えるべきかを確認しましょう。
    専門家が保証人への説明に同席してくれるかどうかも確認し、必要であればサポートを依頼しましょう。
  • 保証人なしの借金のみを整理する場合の影響
    保証人が付いていない借金だけを任意整理の対象にする場合、毎月の返済額がどのくらい減るのか、残った借金の返済が難しくなった場合の対策など、具体的な影響と対応策を詳しく聞いておきましょう。
  • 予期せぬ問題発生時の対処法とサポート体制
    手続き中に起こりうる問題(例:債権者による保証人への厳しい取り立て、保証人が支払いを拒否した場合、保証人自身も債務整理が必要になった場合など)に対する対処法や、専門家からのサポート体制について確認しておくことで、いざという時に慌てず対応できます。

任意整理の手続き中に保証人とのトラブルを避ける方法

任意整理の手続きが始まってから、保証人との関係を良好に保ちながら進めることが成功への鍵です。適切なコミュニケーションと配慮があれば、多くのトラブルは未然に防げます。

  • 定期的な情報共有
    手続きの進捗状況、債権者からの連絡の有無、今後の見通しなどを定期的に保証人に報告しましょう。
    具体的な情報を伝えることで、保証人も心の準備ができ、突然の連絡による動揺を防げます。
  • 債権者からの連絡時の対応を事前に打ち合わせる
    保証人には「債権者から連絡があっても、すぐに支払いを約束せず、まずは私(主債務者)に連絡してほしい」と伝えましょう。
    専門家の連絡先も共有し、必要に応じて専門家から保証人に説明してもらえる体制を整えておくと安心です。
  • 保証人の経済的負担を軽減する計画を立てる
    保証人に請求が行った場合に、あなたが保証人に対してどのような支援ができるのかを事前に話し合っておきましょう。
    例えば、「月3万円ずつでも保証人の負担分を支払います」といった具体的な提案ができれば、保証人の不安も大きく軽減されます。
  • 保証人の不安や不満に冷静に対応する
    手続き中に保証人から不安や不満を聞かれた時は、謝罪の気持ちを伝えながら、現在取っている対策と今後の解決策について丁寧に説明し、保証人の理解を得られるよう努めましょう。

借金問題は一人で抱え込むほど複雑になりがちですが、専門家のサポートを受けながら誠実に向き合うことで、多くの問題は解決できます。

合わせて読みたい
任意整理に強い弁護士事務所の選び方とおすすめ相談先を紹介

任意整理に強い弁護士事務所の選び方とおすすめ相談先を紹介

借金返済に行き詰まり「任意整理」を検討している方にとって、どの弁護士事務所を選ぶ...

まとめ

まとめ

債務整理は保証人に影響を与える可能性がありますが、決して手遅れではありません。

任意整理であれば、保証人付きの借金を対象から外すことで、保証人への影響を避けることが可能です。個人再生や自己破産の場合でも、事前に保証人と話し合い、専門家のアドバイスを受けることで、主債務者と保証人の双方にとって最適な解決策を見つけられます。

大切なのは、一人で悩みを抱え込まず、できるだけ早い段階で専門家(弁護士や司法書士)に相談することです。借金の状況や保証人との関係性、収入と支出のバランスなどを総合的に検討することで、あなたにとって最適な解決策が見つかります。

専門家への相談は、多くの場合無料で行えます。相談したからといって、必ず債務整理を進めなければならないわけではありません。

まずは、今の状況を客観的に把握し、どんな選択肢があるのかを知るだけでも、気持ちが軽くなるはずです。

専門家の無料相談を活用して、あなたと保証人、双方が納得できる解決策を一緒に見つけていきましょう。

この記事の監修者

この記事に関係するよくある質問

任意整理の成功率はどのくらい?
任意整理の成功率は、専門家(弁護士や司法書士)に依頼した場合、8〜9割以上と高い傾向にあります。さらに成功の可能性を高めるには、安定した収入を確保すること、無理のない返済計画を立てること、そして早めに専門家へ相談することが大切です。
任意整理が失敗するのはどんなとき?
任意整理の失敗例としては、「和解後に返済を続けられなくなる」ケースや、「債権者が交渉に応じない」ケース、「弁護士費用を支払えない」ケースなどがあります。また、低金利の借金や住宅ローンなど、もともと減額の余地が少ない債務も対象外になる場合があります。こうした失敗を避けるためには、事前に返済シミュレーションを行い、自分の状況に合った専門家を選ぶことが重要です。
任意整理の費用はどのくらい?
任意整理にかかる費用は、1社あたりおおよそ5万円〜15万円前後が相場です。主な内訳は「着手金」と、交渉が成立した際に支払う「解決報酬金」です。金額は、依頼する弁護士や司法書士の事務所によって異なります。なお、任意整理は裁判所を通さない手続きのため、裁判所費用は不要です。
任意整理のデメリットは?
任意整理の主なデメリットは、信用情報に事故情報(いわゆるブラックリスト)が登録されることです。その結果、一定期間はクレジットカードの作成や新たな借入ができなくなります。また、借金の元金自体は減らないことが多いほか、債権者によっては交渉に応じない場合もあります。さらに、連帯保証人がいる場合には、保証人に一括請求がいくなどの影響も考えられます。

※当社(株式会社WEBY)は直接債務整理のサービスを提供しておらず、債務整理の相談や依頼については紹介事務所へのリンク先で対応となるため、当サイトでは債務整理に関する個人の相談や質問にはお答えできません。
当サイトのコンテンツは事実に反しないよう尽力していますが、内容の正確性や信頼性、安全性を担保するものではありません。
債務整理の無料相談や依頼にお申し込みされる際は各弁護士事務所・司法書士事務所等の公式ホームページに記載されている内容をご確認いただき、自己判断していただけますようお願いいたします。
当サイトは株式会社WEBYと提携する企業のPR情報が含まれます。
当サイトで掲載しているコンテンツは個人および法人へ向けた情報提供が目的であり、債務整理を提供する事業者との契約代理や媒介、斡旋を助長するものではありません。

SIMULATION

借金がどのぐらい減額できるかを無料で診断致します。

CONSULTATION

エリアから専門家を探す