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任意整理をすると住宅ローンはどうなる?いつから組めるかも解説!

任意整理

2026.05.142026.05.14 更新

借金の返済に追われ、任意整理を検討しているものの、「住宅ローンに悪影響が生じるのでは」と不安を抱いていませんか。

たしかに任意整理を行うと、信用情報に「事故情報」が登録され、一定期間ローンの審査に通ることが難しくなります。

しかし、「住宅ローンの返済を続けながら、他の借金だけを整理する」という選択ができるのも、任意整理ならではの大きなメリットです。

ネット上ではさまざまな情報が散見されますが、その中には誤解に基づいたものも少なくありません。しかし、住宅ローンへの影響を正しく理解しないまま、不安のあまり判断を後回しにしてしまっては、今の状況がさらに悪化してしまい、結果的により苦しい生活に陥りかねません。

本記事では、任意整理による住宅ローンや信用情報への影響だけでなく、マイホームを残したまま債務整理を行う方法を詳しく解説します。

1. 任意整理の住宅ローンへの影響

任意整理の住宅ローンへの影響

任意整理を行うと、手続きを開始してから一定期間は、金融機関によるご本人名義でのローンの審査を通過することが難しくなります。

以下で、その理由について詳しく解説します。

1-1. 「事故情報」の登録と審査への影響

任意整理の手続きを開始すると、信用情報機関のデータベースに「事故情報」が登録されます。信用情報にこうしたマイナスの情報が登録された状態が、「ブラックリスト入り」の状態です。

信用情報機関とは、個人のクレジットカードや各種ローンの契約内容、毎月の返済状況などを管理している機関です。

住宅ローンの審査を行う際に、金融機関はこの信用情報を照会し、申込者に「長期的な返済能力があるかどうか」を厳しく確認します。

そのため、信用情報に事故情報が登録されている間は、金融機関から「将来的に返済が滞るリスクが高い」と判断され、原則として審査に通過することは難しくなります。

【信用情報機関ごとの「事故情報」の登録期間】

信用情報機関名主な加盟企業事故情報の登録期間(目安)
CIC(指定信用情報機関)クレジットカード会社
信販会社
完済から約5年
JICC(日本信用情報機構)消費者金融、信販会社完済から約5年
KSC(全国銀行個人信用情報センター)銀行、信用金庫完済から約5年

1-2. 任意整理中でも住宅ローンを組める例外的なケース

前述した通り、信用情報に「事故情報」が登録されている期間は、任意整理の手続きを行ったご本人の名義で新たに住宅ローンの審査を通過することは一般的に難しいです。

ただし例外的なケースとして、信用情報に問題がない配偶者の名義で単独の住宅ローンを申し込む場合には、審査を通過できる場合があります。

これは、信用情報があくまで個人単位で管理されており、ご本人の「事故情報」が配偶者の信用評価に直接影響しない仕組みだからです。

ただし、審査の対象となる配偶者自身に「安定した継続収入」があり、過去の信用情報がクリーンであることが必須条件となります。

また、以下の点には注意が必要です。

  • 世帯年収ではなく、配偶者単独の年収で借入額が決まるため、希望額に届かない場合あり
  • 過去に任意整理をした会社と同じグループの金融機関では、審査に影響が出る可能性あり
  • ペアローンや連帯保証型の契約では、債務者ご本人の信用情報も審査対象となる場合あり

2. 新たな住宅ローンはいつから組める?

新たな住宅ローンはいつから組める?

任意整理の手続きを行なった後に、新たに住宅ローンを申し込む場合、一般的には信用情報機関に登録されている「事故情報」が削除された後が一つの目安となります。

事故情報の登録期間は機関や契約内容によって異なりますが、債務整理を通じて残った借金を完済してから「5年程度」が目安とされることが多いです。

なお、注意したいのは、「任意整理を開始した日」ではなく、「対象となった借入を完済した日」が基準になるケースがある点です。

そのため、任意整理の返済期間も含めると、住宅ローンの申込みまでに一定期間を要する場合があります。

ただし、実際の審査基準は金融機関ごとに異なり、収入状況や勤務年数、自己資金なども総合的に判断されることは把握しておきましょう。

2-1. 完済から「5年程度」経過した後が審査のスタートライン

任意整理後に新たに住宅ローンを申し込む場合には、事故情報が削除される「完済から5年程度」が一つの目安とされています。

事故情報が消滅するまでの具体的なタイムラインは以下の通りです。

  1. 【ステップ1】手続き開始・和解成立 :                           申し立て後、専門家の仲介のもとで信用情報機関へ事故情報が登録
  2. 【ステップ2】返済期間(約3〜5年) :                                                      債権者との和解内容に基づき、債務者が毎月計画通りに借金を返済
  3. 【ステップ3】完済日(起算点の発生) :                            すべての借金を払い終えた日が、5年間のカウントの開始日
  4. 【ステップ4】完済から約5年後 :                             返済後に何らかのトラブルが生じていなければ信用情報から事故情報が消滅

完済後の5年間は新規の借入をできる限り控え、月々の収支を安定させながら頭金(自己資金)を貯めましょう。

2-2. 信用情報の開示請求で事故情報を確認する

新たに住宅ローンを申し込むにあたって、必ずご自身で信用情報の開示請求を行い、事故情報が消えているかどうかを確認してください。

金融機関により加盟する信用情報機関が異なるため、注意しましょう。

  1. CIC(指定信用情報機関):主にクレジットカード会社や信販会社が加盟
  2. JICC(日本信用情報機構):主に消費者金融やネット銀行などが加盟
  3. KSC(全国銀行個人信用情報センター):主にメガバンクや地方銀行、信用金庫が加盟

各機関では、スマートフォンや郵送などで開示請求を行うことができます。
開示報告書が届いたら、「異動」などの記載や残債情報の有無を確認してください。

完済から相当期間が経過しても情報が残っている場合には、登録内容に誤りがないかどうかを確認するため、弁護士や司法書士へ相談すると良いでしょう。

また、住宅ローン審査へ申し込んだ履歴も一定期間登録されるため、事前確認を行ったうえで申し込むことが大切です。

事前確認を怠り、事故情報が残ったまま新たな借入の申込を行なってしまうと、審査に落ちてしまい、その申し込み履歴自体が一定期間残ってしまうため、注意しましょう。

事故情報の確認方法や、各信用情報機関ごとの開示手順については、以下の記事で詳しく解説しています。

3. 住宅ローンの返済中に任意整理を検討する際の注意点

住宅ローンの返済中に任意整理を検討する際の注意点

すでにマイホームがある状態で任意整理を検討されている方もいるでしょう。

ご自身の住宅を手放さずに任意整理を行うことは十分に可能です。

3-1. 住宅ローンの支払いを継続して他の借金を整理する任意整理の仕組み

任意整理の最大の強みは、整理する借金の対象を債務者が自由に選べる点にあります。

そのため、住宅ローンを債務整理の対象から除外することで、住宅を維持しローンの返済を継続しながら、任意整理の手続きを行うことが可能になります。

なぜ除外できるのかというと、任意整理は裁判所を通さない私的な交渉手続きだからです。      

法的な強制力がないため、すべての債権者を平等に扱う「債権者平等の原則」に縛られません。

ただし、住宅を維持ながら手続きを進めるためにはいくつか注意点があります。

まず、住宅ローンの返済自体がすでに滞っている場合は、任意整理での解決は困難である可能性が高いです。  他の借金を減額しても「住宅ローンを返済し続けられる能力があるかどうか」確認が求められるためです。

また、住宅ローンを組んでいる銀行のカードローンを整理すると、口座が凍結される恐れもあります。 口座凍結により住宅ローンの引き落としができなくなると、家を手放すリスクに直結します。

3-2. 「住宅ローン特則」を利用した個人再生との比較

借金額が大きく、任意整理だけでは返済が難しい場合には、個人再生を検討しましょう。

個人再生は、「住宅ローン特則」を利用すれば、住宅を維持しながら借金を大幅に減額することができます。

以下の表にて、任意整理と個人再生の違いについて要点をまとめました。

比較項目任意整理個人再生(住宅ローン特則)
借金の減額幅将来利息のカットが中心元本を5分の1(最大10分の1)まで減額
手続きの対象整理の対象は自由に選べる住宅ローン以外の全ての借金
マイホームの影響整理の対象から外すことで
維持できる
原則として維持できる
費用と手間裁判所を通さないため
安価で手続きを進めやすい
裁判所費用がかかり手続きも長期化する場合がある

個人再生では、元本を大幅に減らすことができるため、多額の借金を抱える方にとっては強力な手段となります。

しかし、すべての債権者が対象となるため、手続きの複雑さや費用面での負担は避けられません。

また、住宅ローン特則を利用するためには、ローンが本人名義であることなど厳格な条件が定められています。借金の総額と安定した収入のバランスを慎重に見極め、自身の状況に最適な選択をすることが大切です。

個人再生については、以下の記事にて条件やメリット・デメリットを詳しく解説しています。

4. 任意整理後に住宅ローン審査を通過するための対策

任意整理後に住宅ローン審査を通過するための対策

事故情報が消えたからといって、無条件でローンが組めるわけではありません。事故情報が消え、新たな審査の土俵に立てた後に新たな借入を行うにあたって、事前準備は不可欠です。

4-1. 年齢と頭金のバランスを考慮した計画的な準備

住宅ローンの審査では、「完済時の年齢」が重要な審査項目となります。

そのため、信用情報が回復する頃に年齢制限に近づいてしまう場合は、借入可能期間が短くなり審査も通過することが難しくなる恐れがあります。

また、審査の通過率を高めるためには、「継続的なローンの返済能力があること」を証明することが大切です。

そのため、完済後から事故情報が消えるまでの間は、一定の額を継続的に貯蓄に回し、自己資金を増やすと良いでしょう。

頭金を多めに用意できれば、借入額を抑えられるため、金融機関からのポジティブな評価につながります。

4-2. 任意整理をした金融機関の系列会社を避ける

信用情報機関から事故情報が消えた後でも、住宅ローンの申し込み先を選ぶ際には、慎重な判断をする必要があります。

これは、信用情報から事故情報が削除された後でも、任意整理を行った金融機関では、社内データとして過去の取引履歴を保有している場合があるためです。

審査落ちのリスクを避けるためにも、新たな借入先を選ぶ際は、過去に任意整理の手続きを行った金融機関へのローンの申し込みは控えましょう。

また、グループ会社全体で取引履歴が共有されている可能性があるため、任意整理の対象とした消費者金融や信販会社と資本関係がある系列会社へのローンの申し込みも避けると良いでしょう。

4-3. ペアローンや連帯債務を検討する際の注意点

ご自身の信用情報が回復するまでの間、配偶者と協力して住宅ローンを組む手法も選択肢の一つとなります。

夫婦の収入を合算して借入額を増やす方法として、「ペアローン」や「連帯債務」といった制度が存在しますが、任意整理の経歴がある状態でこれらの制度を利用する際には注意が必要です。

「ペアローン」では夫婦双方の信用情報が個別に厳格審査されるため、審査落ちのリスクが高まります。 

「連帯債務」を利用する際も、連帯保証人となる配偶者側の信用情報が厳しくチェックされるため、  審査過程において、配偶者に隠していた過去の任意整理や多重債務の事実が発覚する恐れがあります。

信用情報に不安がある時期に無理をしてローンを組むことは、家族全体の生活を脅かす原因になりかねません。制度の仕組みとリスクをご家族の間で正しく理解し、信用情報の回復を待ってから単独名義でローンを組むプランも検討しておきましょう。

5. 専門家への相談を通じて不安を解消しよう!

専門家への相談を通じて不安を解消しよう

専門家へ相談することで、住宅ローンへの影響を踏まえたうえで、適切な債務整理の方法を検討できます。

また、住宅ローンを整理対象から外す際の注意点や、信用情報回復後を見据えた返済計画についても、より具体的にアドバイスを受けることが可能です。

5-1. 弁護士や司法書士に相談して適切な方針を立てる

弁護士や司法書士といった専門家は、信用情報が回復する期間を見据えて、法的な観点から任意整理を開始する最適なタイミングを提案してくれます。

また、債務者が任意整理の手続きを進めるにあたってサポートしてくれます。具体的には、以下のようなサポートが挙げられます。

  • 将来的なローン審査に影響しにくい実現可能な返済計画の立案
  • 生活再建という最終目標から逆算した無理のない完済スケジュールの立案

専門家から「いつ、どのような手順で動くべきか」の的確なアドバイスを受けることは、ご自身の不安の払拭にもつながるでしょう。

5-2. 専門家への相談で手続きの精神的負担を軽減

専門家へ依頼すると、債権者とのやり取りを代行してもらえるため、手続きにおける精神的負担を軽減させることができます。

「受任通知」が送付されることで、貸金業者からの督促が一時的に止まり、生活再建に向けた準備を進めやすくなる点もメリットです。

不安を抱えたまま一人で悩まず、まずは無料相談などを活用し、自分に合った解決方法を確認しましょう。

この記事の監修者

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債務急済運営事務局

株式会社WEBYの法務急済運営事務局。全国400以上の弁護士・司法書士のWEBマーケティング支援に従事。これまでに法律ジャンルの記事執筆・編集を1000記事以上担当。WEBコンサルやHP制作、SEO対策、LMC(ローカルマップコントロール)など様々な支援を通じて法律業界に精通。これらの経験を基に企業法務の際に必要な情報や適切な弁護士・司法書士を紹介している。

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