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起業失敗の借金はどう解決する?責任範囲から再起までの流れを解説

お金の悩み

2026.04.302026.04.30 更新

「融資」限度額?

起業に失敗して多額の借金が残ったとき「この先どうすればいいのか」と途方に暮れていませんか。家族の生活を守れるのか、自宅を失うのではないかという恐怖は、経験した人にしかわからない重さがあるはずです。

個人事業主なら全資産が返済対象となり、法人でも連帯保証を付けていれば経営者個人に請求が及びます。放置すれば遅延損害金が膨らみ、裁判所からの通知後から最短半年で差押えに進むケースも珍しくありません。

正しい対処法を知っていれば状況は変えられます。追い詰められた今だからこそ、冷静に情報を整理することが大切です。

ここでは、起業失敗による借金が個人に及ぶ仕組みから債務整理4つの方法、再起業までの手順を解説します。

こんな人におすすめの記事です。

  • 起業に失敗して借金を抱え、返済の見通しが立たず不安を感じている人
  • 任意整理や自己破産など債務整理の方法を比較して自分に合う手段を知りたい人
  • 法人化すれば個人資産は守られると思っていたが、連帯保証のリスクを正しく理解したい人
  • 債務整理後に再起業できるのか、公的融資や具体的な手順を知りたい人

記事をナナメ読み

  • 個人事業主は無限責任で全資産が返済対象、法人でも連帯保証があれば経営者個人に請求が及ぶ
  • 任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の4つの債務整理にはそれぞれ費用や信用情報への影響に違いがある
  • 借金を放置すると最大年20%の遅延損害金が膨らみ、裁判所通知後、最短半年で差押えに進む
  • 債務整理後でも日本政策金融公庫の再挑戦支援資金など公的融資で再起業の道は残されている
  • 再起業では撤退ラインを数値で事前に設定し、前回の失敗を繰り返さない仕組みづくりが必要
借金減額診断

起業失敗で借金が個人に及ぶ仕組み

起業失敗で個人に借金が及ぶ仕組み

事業形態と契約内容によって、借金の返済義務が個人の財産にまで及ぶかどうかは大きく変わります。ここでは、借金が個人に及ぶ3つの仕組みを解説します。

  • 個人事業主は全資産に返済義務が及ぶ
  • 法人でも連帯保証があれば個人に請求が及ぶ
  • 経営者保証ガイドラインで保証を外せる場合がある

個人事業主は全資産に返済義務が及ぶ

個人事業主には「無限責任」が課されます。株式会社なら出資額の範囲で責任が完結しますが、個人事業主にはその上限がありません。

自宅も預貯金も、家族のために積み立てた保険も対象に含まれます。差押えの対象になり得る主な資産は、幅広く存在します。

  • 自宅(持ち家)や土地などの不動産
  • 銀行口座の預貯金
  • 自動車・バイクなどの動産
  • 解約返戻金のある生命保険・学資保険

事業の立て直しを図って追加融資を重ねるほど、個人が背負う返済額も膨らみます。「もう少し頑張れば持ち直せるかもしれない」と判断を先延ばしにした結果、追加融資やビジネスローンが重なり、借入総額が自宅の売却益を超えるケースは珍しくありません。

家族との暮らしを守りたい思いが強いほど、撤退の判断は遅れがちです。だからこそ、無限責任の範囲を正確に把握しておく必要があります。

参照:e-Gov法令検索|民法

法人でも連帯保証があれば個人に請求が及ぶ

中小企業が銀行融資を受ける際、金融機関は経営者個人の連帯保証を求めるケースが大半です。連帯保証契約を結ぶと、法人が返済不能になった時点で、経営者個人が法人と同等の返済義務を負います。

法人を破産させても連帯保証債務は消えず、金融機関は経営者の個人口座や不動産に対して直接請求できる立場を持ち続けます。「法人化したから個人の財産は安全」という認識は、連帯保証契約がある限り成り立ちません。

法人化すれば大丈夫と安心していた経営者ほど、連帯保証に基づく請求書が届いた瞬間に強い衝撃を受けています。融資実行を急ぐあまり、保証条項を読み飛ばす経営者は少なくないため注意してください。

一度署名すれば法的拘束力が生じるため、融資申し込み時に連帯保証の有無・極度額(保証額の上限)の2点は必ず確認しましょう。あわせて、保証期間がどのように取り決められているかについても目を通しておくことが大切です。

参照:中小企業庁|経営者保証

経営者保証ガイドラインで保証を外せる場合がある

連帯保証を負っていても、状況によっては保証の減額や解除が認められる道があります。ガイドラインの適用を受けるには、主に3つの要件を満たさなければなりません。

  • 法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離されている
  • 財務基盤が健全で、法人単体での返済力がある
  • 金融機関に対して適時・適切に財務情報を開示している

すべてを完璧に満たしていなくても、誠実な弁済姿勢と財産の開示があれば、保証債務の一部免除や解除につながった事例は実際に存在します。法人破産後であってもガイドラインに基づき申出できるため、諦める必要はありません。

経営者個人の生活再建と再起に向けた方法が制度として用意されています。ガイドラインの適用可否や具体的な進め方は個別の事情で大きく変わるため、早い段階で弁護士に相談しておくと安心です。

参照:金融庁|経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けた施策等について

【Yahoo!知恵袋の声】起業失敗による借金問題に悩む人の声

Yahoo!知恵袋では、起業に失敗して多額の借金を背負ってしまった後の生活や、返済への不安を吐露する声が見られました。

質問
起業失敗し、借金背負い、自己破産した場合、どうやって生きていきますか? 生活保護ですか

引用:Yahoo!知恵袋

質問
起業して失敗して数千万とか借金あって返済できないときってどんどん利息加算されていくのですか?? 失敗したら途方もない金額ですよね?

引用:Yahoo!知恵袋

質問
起業のために銀行などからお金を借りる方がいると思うのですが、 もしその起業が失敗して借金を背負ってしまった人は、その後どうするのでしょうか?

自己破産ですか?踏み倒しですか?

引用:Yahoo!知恵袋

起業に失敗して多額の借金を背負うと、自己破産しか道がないように感じてしまうかもしれません。実際は任意整理や個人再生で再起の余地が残るケースも多く、判断材料を集めれば取れる手段は変わります。

弁護士に依頼すれば受任通知で取り立てが止まり、利息や遅延損害金の上乗せから離れて落ち着いて方針を選び直せます。

全国の弁護士・司法書士に相談無料、初期費用0円で相談できる事務所もあります。手段が残っているうちに、まずは現状を打ち明けてみてください。

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起業失敗の借金を解決する債務整理4つの方法

起業失敗の借金を解決する4つの債務整理方法

起業失敗による借金は、適切な債務整理を選べば法的に解決できます。借金の総額や事業を続けたいかどうかで、最適な手段は異なります。

債務整理には以下の4つの方法があります。

  1. 任意整理|少額の事業借入を裁判なしで減額できる
  2. 個人再生|自宅や事業資産を残したまま債務を圧縮できる
  3. 自己破産|高額な事業債務を全額免除できる
  4. 特定調停|裁判所の仲介で返済条件を交渉できる

自分の状況に合った方法を見つけるために、それぞれの特徴を確認していきましょう。

1. 任意整理|少額の事業借入を裁判なしで減額できる

任意整理は、弁護士や司法書士が債権者と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長を取り決める手続きです。裁判所を通さないため書類準備の手間が少なく、4つの方法のなかで最も手軽に始められるでしょう。

元金自体の減額は原則として認められませんが、将来利息がなくなるだけでも返済総額は大きく変わります。たとえば年15%の利息で200万円を借りている場合、5年返済なら利息だけで80万円以上になります。

この利息がカットされれば、毎月の返済額が数千円〜1万円以上下がる計算です。費用と信用情報への影響は次の表が目安となります。(依頼する事務所によって料金体系は異なります)

項目目安
費用1社あたり5万〜15万円
信用情報の登録期間完済後5年以内
登録中の制限新規借入・カード作成が困難

借入先が2〜3社で総額が数百万円以下であれば、任意整理が最初の候補です。弁護士や司法書士に相談すれば、どのくらい返済額を減らせるか無料で試算してもらえるケースも少なくありません。

任意整理の手続きについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:日本弁護士連合会|債務整理の弁護士報酬のルールについて

2. 個人再生|自宅や事業資産を残したまま債務を圧縮できる

個人再生は、裁判所が認可した再生計画に基づき、債務を最大1/5まで圧縮したうえで3〜5年かけて返済する制度です。たとえば事業債務が600万円あれば、120万円まで減額できる可能性があります。

自宅だけは家族のために守りたい方にとって、現実的な手段です。住宅ローンが残っている場合は「住宅資金特別条項」を利用すれば、住宅ローンの返済は続けつつ事業債務だけを減額できます。

子どもの学校区域を変えずに済むため、家族への影響を最小限に抑えられるのが大きな利点です。個人事業主であれば事業を継続したまま返済計画を進められるため、売上から生活費と返済を捻出する再建を検討してみてください。

手続きにかかる費用や期間の目安は次のとおりです。

項目目安
弁護士費用50万〜80万円
手続き期間6〜12ヶ月
信用情報への登録5〜7年

裁判所を通す手続きのため、任意整理と比べると完了までに時間がかかります。資金繰りが厳しくなってから動き出すと、再生計画の作成自体が難しくなるため注意しましょう。

任意整理では対応できない規模の債務でも、自宅や事業を残せる点が個人再生の強みです。返済が苦しいと感じた段階で、早めに弁護士へ相談してください。

個人再生で自宅を残す方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:裁判所|個人再生手続について

3. 自己破産|高額な事業債務を全額免除できる

自己破産は、裁判所から免責許可を受け、原則すべての借金の返済義務をなくす制度です。数千万円規模の事業債務であっても全額免除されるため、返済の見通しが立たない方にとって強力な救済手段となります。

破産という言葉に人生の終わりを連想する方は少なくありません。しかし実際には、借金をゼロにして生活を立て直すための法的な仕組みです。

持ち家や自動車、一定額以上の預貯金は処分対象となり、債権者への配当に充てられます。一方で、99万円以下の現金や冷蔵庫・洗濯機といった生活必需品の家財道具は手元に残せます。

免責後に得た給与や賞与も全額自由に使えるため、ゼロからの再出発が可能です。起業経験者は事業用資産の調査が必要なため、管財事件として扱われやすい傾向にあります。

弁護士費用と管財人への予納金で、50万〜100万円以上かかるケースが多いでしょう。信用情報機関への登録期間は約7年ですが、手続き期間中の一部制限(特定の資格を要する職業など)を除けば、その間の就職や事業の再開は制限されません。

自己破産は最も失うものが大きい反面、返済義務が全額なくなります。精神的な重圧から解放される効果も大きい手段といえるでしょう。

自己破産の手続きの流れについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:裁判所|破産手続について

4. 特定調停|裁判所の仲介で返済条件を交渉できる

特定調停は、簡易裁判所の調停委員が債権者との間に入り、返済条件の見直しを話し合う制度です。1社あたり約2,000円の実費で申し立てられるため、他の方法に比べて費用負担が格段に軽いのが特徴です。

弁護士費用すら捻出できない状況であれば、本人だけで進められる特定調停は現実的な手段でしょう。ただし調停はあくまで話し合いであり、債権者が合意しなければ、減額効果は一切得られません。

信用情報への登録も完済後5年程度は残ります。調停が不成立に終わった場合は、任意整理や自己破産といった別の手続きへ切り替えなければなりません。

費用面で迷っている方は、まず弁護士の無料相談で対応できる状況かどうかを確認してもらうのがおすすめです。無駄な遠回りを避けることで、早期の解決が期待できます。

債務整理の費用については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:裁判所 東京簡易裁判所|特定調停

【Yahoo!知恵袋の声】起業失敗による借金や債務整理に関する悩み

Yahoo!知恵袋では、起業失敗による借金に直面し、債務整理の方法やその後の生活について悩む方々の切実な声が見られました。

質問
任意整理中から自己破産の切り替え 現在7月から法務事務者にて任意整理中です。 任意整理の内容は、消費者金融5社から総額200万です。

7月8月9月10月に、返済を毎月していたのですが11月と12月はまだお金を入れていません。 11月に仕事を辞め、12月から起業しようと思いやり始めましたが事故にあったりなどで失敗してしまいました。 個人の5人の方別々で請負契約をして、総額160万 材料の仕入れで、業者からの売掛金65万 携帯の滞納金が25万弁護士から連絡きています。 任意整理前より、250万増えてしまいどうしても払えません。 そこで、質問なのですが 任意整理を御願いしている所に、追加で債務を自己破産出来るのでしょうか? 総額450万です。

法務事務者の契約書に、当職を介さない交渉及び新たな借金とあるのですが これは消費者金融等からと捉えて良いものなのでしようか?

バカなのは重々承知です。 宜しく御願い致します。

引用:Yahoo!知恵袋

質問
起業についての素朴な疑問です。 融資を受けて起業して失敗した場合でも、 自己破産すれば、借金(その融資)はなかったことに なるのですか?

引用:Yahoo!知恵袋

質問
5年前に事業で一度失敗し、個人再生を利用したものです。五年間他の業種で実績を作り、この度、法人を設立して起業をする予定です。質問の内容は、過去に上記のような経歴のある場合でも不動産 を借りる場合の審査で問題になりますでしょうーか?現在は給与所得で1500万ほどの所得です。

引用:Yahoo!知恵袋

任意整理から自己破産への切り替え可否や、再起業時の不動産審査への影響は、自己流で進めると残せた選択肢まで失いかねません。手続きの組み合わせ次第で、結果は大きく変わります。

破産・再生に詳しい弁護士に状況を共有すれば、進行中の手続きを生かした追加債務の取り込みや、再起業を見据えた整理方針まで一緒に組み立ててもらえます。

全国の弁護士・司法書士へ相談無料、初期費用0円で繋がれる事務所もあります。複数の道を残すためにも、迷ったら早めに相談してみてください。

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起業失敗の借金を放置した場合のリスク

起業失敗の借金を放置した場合のリスク

起業失敗後の借金を放置すると、状況は想像以上の速さで悪化します。今は考えたくないという気持ちは自然ですが、目を背けた期間がそのまま損害の大きさに直結します。

放置した場合に起こりうるリスクは以下の4点です。

  • 資金繰り悪化の放置で債務が雪だるま式に膨らむ
  • 督促から差押えまでの流れは早ければ半年ほどで進む
  • 売掛金・事業用口座も差押えの対象になる
  • 遅延損害金の加算で債務総額が膨らみ続ける

具体的なリスクを順番に確認しておきましょう。

資金繰り悪化の放置で債務が雪だるま式に膨らむ

赤字が続いているとき「来月こそ黒字化できる」と考えても、その間に運転資金の借り増しは静かに進んでいきます。公庫の融資や信用金庫のつなぎ資金が重なるほど、毎月の返済額も跳ね上がります。

「ここまで投じた資金が無駄になる」という恐怖が判断を鈍らせ、赤字の放置を許してしまいがちです。これは心理学でサンクコスト効果と呼ばれる思考の罠といえます。

経営者なら誰でも陥る可能性があるため、客観的な視点を忘れないようにしましょう。早期に撤退すれば200万円で済んだ債務が、半年の先送りで倍の400万円に膨らむパターンは実際に多く見られます。

督促から差押えまでの流れは早ければ半年ほどで進む

借金の返済が滞ると、法的手続きは想像以上のスピードで進みます。滞納から差押えまでの一般的な流れと目安期間は次のとおりです。

段階滞納からの目安対応の余地
電話・書面での催促1〜2ヶ月任意整理・個人再生など対応の幅が広い
一括請求(期限の利益喪失)2〜3ヶ月分割交渉の難易度が上がる
裁判所からの支払督促3〜6ヶ月2週間以内に異議申立てが必要
強制執行(差押え)最短で半年前後給与・口座が凍結される恐れあり

裁判所から届いた書類を放置すると、2週間で仮執行宣言が付き、債権者はすぐに差押えを申し立てられます。時間が経つほど使える手段が減り、残された方法の負担も大きくなるでしょう。

催促の電話や書面が届いている今の段階こそ、弁護士に相談できる最善のタイミングといえます。

借金の督促や差押えを回避するための流れについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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売掛金・事業用口座も差押えの対象になる

個人の財産さえ守れれば事業は何とかなると考えている方は多いようですが、実際には事業用の資産も強制執行の対象です。民事執行法に基づき、差押えが及ぶ事業資産には以下のようなものがあります。

  • 取引先への売掛金(未回収の請求代金)
  • 事業用銀行口座の預金残高
  • 店舗の設備・機械・在庫などの動産

口座が差し押さえられると、月末の仕入れ代金や翌月の従業員給与が振り込めなくなり、事業は即日停止に追い込まれます。従業員やその家族の生活にも影響が及ぶため、経営者一人の問題では済みません。

売掛金が差し押さえられた場合は、裁判所から取引先へ直接通知が届くため、信頼関係が一瞬で崩れます。取引停止が連鎖すれば、再起業の足がかりごと失われるでしょう。

遅延損害金の加算で債務総額が膨らみ続ける

返済が滞った瞬間から、借金の元本には契約に基づいた遅延損害金(貸金業者等からの借入なら最大年20%)が上乗せされていきます。たとえば元本500万円の借入を1年間放置した場合、遅延損害金だけで約70万〜100万円が加算される計算です。

毎月に換算すると6万〜8万円ほどが、返済していなくても自動的に積み上がります。請求書が届かなくても裏側で加算が続くため、気づいたときには想定外の金額に膨れ上がっているかもしれません。

半年、1年と放置するうちに返済そのものを諦めてしまう方が少なくありません。諦めた瞬間から相談する気力も失われ、孤立が深まるという悪循環に陥りやすい構造です。

債務総額が膨らみすぎると、任意整理での減額交渉が難航するリスクも高まります。債権者側が合意しなければ、個人再生や自己破産しか方法が残らない状況に追い込まれかねません。

遅延損害金が少ないうちに弁護士へ相談すれば、将来利息や遅延損害金のカットを交渉できる余地が十分にあります。

任意整理から個人再生への切り替えについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:e-Gov法令検索|利息制限法

【Yahoo!知恵袋の声】事業の借金に苦しむ経営者・家族の声

Yahoo!知恵袋では、起業や自営業で抱えた借金の返済に苦しみ、差押えなどのリスクに不安を感じている経営者やそのご家族からの切実な声が見られました。

質問
借金に詳しい人教えて下さい。 親(自営業)に2000万近くの借金がありました。 親の年齢ももう60近くで、そんなに借金があることが不安で仕方がないです。 仕事のために借金(工場やトラック、機械の修理など)しています。 売上も赤字、だけど工場をたためば借金が返せない。 地獄みたいで最悪です。 親に経営者としての能力がないのもわかっていますし、何度こちらが仕事のことを言っても聞かない、頑固な親です。

みなさんにお聞きしたいのは、子供である私がしてあげられることは何があるのかを教えてほしいです。 出来るだけ詳しいと助かります。

親に送れるお金も月数万が限界です。 こちらも生活があるので… 親も色々動いて返済を少しでも遅らせようとしたりしているみたいですが、それでも金額は変わらないですし、自営業なので売上にも波はあるしでどうすればいいのか。。

弁護士に相談するのが1番なのでしょうが、 もしここで少しでもヒントを貰えたらと思って投稿してみます。

※冷やかしはやめてください。 お願いします。

引用:Yahoo!知恵袋

質問
土地をもっている人がアパート経営を始めて、借金が返せなくなり、差し押さえを受けた人いますか?

引用:Yahoo!知恵袋

質問
会社が大赤字なのに借金抱えたまま経営する意味って何ですか?

ある会社が年金機構から会社未納分で数百万円の差し押さえをくらって いるのに、飲食店を経営してます。 これ、社会保険を未払いするほど、経営が上手くいっていないということです よね?

なんで、借金の督促を受けながら、会社の経営をするんですか? 法人の借金は社長に影響がないんですよね。 悪い話し、赤字だったら一回会社を閉業して、新しい名前で会社を 起こして同じ飲食店をすればいいのでは? なにが狙いでしょうか?

引用:Yahoo!知恵袋

事業で抱えた借金は経営者本人だけでなく、家族や周囲の生活にも影を落とします。年齢や事業環境を理由に「もう手の打ちようがない」と感じても、放置するほど差押えや遅延損害金で状況は悪化していくものです。

債務整理は事業を畳む手続きではなく、生活と再起の選択肢を残すための法的な仕組みです。家族で抱え込まず、まずは事情を専門家に相談してみてください。

相談無料、初期費用0円で対応する全国の弁護士・司法書士事務所もあります。第三者の視点が加わるだけでも、見える景色は変わります。

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債務整理後に再起業するための手順【5STEP】

債務整理後に再起業するための5つの手順

債務整理を終えたあとでも、再び起業に挑戦する道は残されています。一度失敗したら終わりではなく、再挑戦を前提とした公的制度が日本には整備されています。

事故情報の登録中でも申請できる融資制度が存在するためです。再起業までの手順は以下の5つです。

  • STEP1 信用情報を開示して現在の登録状況を確認する
  • STEP2 再挑戦支援資金など利用できる融資制度を調べる
  • STEP3 小規模な事業計画を作成して資金調達に備える
  • STEP4 融資審査に申し込み開業資金を確保する
  • STEP5 前回の失敗要因をもとに撤退ラインを設定する

前回の失敗を繰り返さないために、一つずつ確認していきましょう。

STEP1 信用情報を開示して現在の登録状況を確認する

事故情報は永久には残りません。債務整理の種類に応じた登録期間が過ぎれば消滅します。

信用情報を管理している機関は3つあり、金融機関の種類によって登録先が異なります。

機関名主な登録元開示方法
CICクレジットカード会社・信販系オンライン(即時)・郵送・窓口
JICC消費者金融・一部銀行オンライン・郵送・窓口
全銀協(KSC)銀行・信用金庫郵送中心・一部窓口

手数料はいずれも1機関あたり1,000円程度で、本人確認書類があれば請求できます。開示請求したこと自体が事故情報として記録される心配もありません。

開示報告書が届いたら「異動」や「延滞」の文字が記載されていないかを確認してください。異動は返済の遅延や債務整理があった記録を示す表記です。

記載がなければ事故情報はすでに消えており、融資申請のタイミングとして問題ありません。記載がある場合でも登録日から逆算すれば消滅時期の目安がわかるため、再起業の計画を具体的なスケジュールに落とし込めます。

信用情報の回復方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:CIC|インターネットで開示する

STEP2 再挑戦支援資金など利用できる融資制度を調べる

債務整理後でも申請できる公的融資として、日本政策金融公庫の再挑戦支援資金があります。公的融資は再挑戦を支援するという制度趣旨があるため、廃業歴がマイナスになりにくい仕組みです。

廃業歴があり負債の整理が完了済み、または完了の見込みがある方が対象となります。再挑戦支援資金の主な条件は以下のとおりです。

項目内容
融資限度額(国民生活事業の場合)最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間(設備資金)最長20年
返済期間(運転資金)最長7年
金利2%台前半(民間の創業融資より低め)

廃業から再起業までの期間が短いほど、事業ノウハウが活きていると評価されやすくなります。審査では事業計画書の具体性と自己資金の準備状況が重視されるでしょう。

前回なぜ失敗したのか、今回はどう対策するのかを明確に説明できるよう準備してください。失敗の経験を正直に語ることは、審査においてプラスに働くこともあります。

自治体独自の創業支援融資や信用保証協会の制度融資が利用できる地域もあります。制度の内容は自治体ごとに異なるため、まずは地元の商工会議所に相談するのが確実です。

債務整理の費用を公的制度で抑える方法については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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参照:日本政策金融公庫|再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)

STEP3 小規模な事業計画を作成して資金調達に備える

事業計画書は達成できそうな数字で組むのが再起業の鉄則です。前回と同じ過ちを繰り返さないためにも、失敗の原因を計画書に反映させる作業が必要となります。

初期投資にかけすぎた金額など、具体的な差異を計画書に明記してください。手元資金と相談しながら、まずはスモールスタートを目指すのが現実的です。

計画書に盛り込むべき核は、主に次の3点となります。

  • 売上予測:競合調査と季節変動をもとに、月次ベースで保守的に算出する
  • 損益計画:損益分岐点を明確にし、黒字化の時期を示す
  • 資金繰り表:月ごとの入出金を一覧化し、運転資金が不足するタイミングを把握する

審査官が見ているのは、根拠ある数字と堅実な回収見通しです。前回の廃業経緯とそこから何を学んだかを別紙にまとめて添付すると、計画全体の説得力が上がります。

STEP4 融資審査に申し込み開業資金を確保する

事業計画書が仕上がったら、融資の申し込みに進んでください。申請先は日本政策金融公庫と自治体の制度融資を並行するのがおすすめです。

複数に申し込めば条件を比較して選べるでしょう。審査期間はおおむね2〜4週間です。

事業計画書・収支計画書・本人確認書類・預金通帳の写しなどを事前に用意してください。商工会議所の創業支援窓口で計画書を見てもらうと、書類の精度が上がり審査の通過率も高まります。

自己資金は申請額の30〜50%が一つの目安となります。自己資金の割合が高いほど返済能力を評価されやすく、審査では有利に働くはずです。

手元資金が足りない場合は、信用保証協会の保証付き融資で補う方法も検討してみてください。面接では、失敗を糧にした人間の覚悟と具体策を担当者にしっかり伝えましょう。

STEP5 前回の失敗要因をもとに撤退ラインを設定する

再起業では撤退ラインを数値で事前に決めておくことが最優先です。判断を感情に委ねると、前回と同じ失敗を繰り返す恐れがあります。

月次のキャッシュフロー管理として、売上・経費・借入金返済額を毎月把握しましょう。そのうえで、以下のような撤退ラインを開業前に設定しておくのがおすすめです。

条件アクション
営業赤字が3ヶ月連続で続いた場合事業縮小または撤退を検討する
手元資金が月間経費の3ヶ月分を下回った場合撤退準備に入る
借入金の返済額が売上高の20%を超えた場合事業モデルを抜本的に見直す

決めたラインを書面に残し、顧問税理士や信頼できる第三者に共有しておきましょう。第三者が数字を監視していれば、自分一人では難しい冷静な判断ができるようになります。

自己破産後にEC事業で黒字化を果たした経営者なども、再起業時には明確な撤退基準を持っていました。撤退ラインは、大切な人を守るための経営判断として役立ててください。

【専門家の回答】個人事業主の資金繰りが悪化…破産以外の選択肢は?

専門家プロファイルでは、個人事業の資金繰りに悩む方からの相談に、弁護士の東郷 弘純さんが回答しています。

質問
個人事業で、従業員はいません。 安易に借りた複数の借入れが圧迫し(毎月約20万返済)仕入れ先への支払いが延滞してしまい、今では数社に合計約180万円の借りになってしまいました。仕事もこの所激減し、金融業への返済・仕入先への返済の予定がまるで立ちません。 やはり破産した方が良いのでしょうか。それとも何か別の方法で乗り切れるでしょうか。借入金は残約400万円ほどあります。
回答(要約)
自己破産で事業を整理する前に、まずは専門家へ相談し事業継続の可能性を探ることが推奨されます。具体的な方法として、経営改善計画を立てて金融機関に返済のリスケジュールを交渉し、返済条件を緩和してもらう手段があります。また、民事再生という手続きも選択肢の一つです。自己判断で諦めるのではなく、一度専門家に詳しい状況を相談し、最適な解決策を検討することが大切です。

引用:専門家プロファイル|債務整理

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【まとめ】起業失敗の借金は放置せず早めに専門家に相談しよう

起業失敗の借金に関するよくある質問

本記事では、起業失敗による借金が個人に及ぶ仕組みから債務整理4つの方法、再起業までの手順を解説しました。

任意整理・個人再生・自己破産・特定調停にはそれぞれ費用や信用情報への影響に違いがあり、借金の総額や事業継続の意思によって最適な方法は異なります。借金を放置すれば遅延損害金が最大年20%で膨らみ、裁判所通知後、最短数ヶ月で差押えに進むリスクがあるため、早い段階で専門家に相談しておくと安心です。

一人で抱え込んでいる時間が長いほど使える手段は減り、家族への影響も大きくなります。返済が苦しいと感じた時点で弁護士や司法書士に相談すれば、対処法の幅が広がり、より有利な条件で解決できる可能性が高まります。

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この記事に関係するよくある質問

家族が連帯保証人でなくても影響はありますか?
連帯保証人でなければ、家族に法的な返済義務は生じません。債権者が保証契約のない配偶者や子どもへ返済を求める法的根拠はないためです。 ただし本人名義のクレジットカードに紐づく家族カードは、債務整理で失効する場合があります。日常の買い物やサブスクの支払い方法を事前に切り替えておくと混乱を避けられます。
ブラックリスト登録中はどのような生活制限がありますか?
クレジットカードの作成や各種ローンの審査がほぼ通らなくなります。スマホ端末の分割払いにも影響が出ますが、銀行口座から即時引き落としのデビットカードで代替可能です。 事故情報の登録は永久ではないため、期限付きの制限だと捉えて生活設計を組み直してみてください。
税金の支払いが困難な場合に猶予制度はありますか?
税金は自己破産でも免除されませんが、税務署や市区町村窓口へ相談すれば猶予制度を利用できます。滞納を放置せず、支払い困難な場合の対応策について早めに相談してください。
債務整理の費用が払えない場合はどうすればよいですか?
法テラスの「民事法律扶助制度」を利用すれば、弁護士費用を立て替えてもらえます。立て替えた費用は月額5,000〜1万円程度の分割で返済する仕組みです。 多くの法律事務所も分割払いに対応しています。弁護士に依頼した時点で債権者への返済が一時停止するため、その間の返済分を弁護士費用に充てる方法もあります。 まずは無料相談で見積もりを取ってみましょう。

※当社(株式会社WEBY)は直接債務整理のサービスを提供しておらず、債務整理の相談や依頼については紹介事務所へのリンク先で対応となるため、当サイトでは債務整理に関する個人の相談や質問にはお答えできません。
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