お金の悩み
2026.04.30 ー 2026.04.30 更新
会社の資金繰りが限界に近づき「法人破産すると代表者個人はどうなるのか」「費用はいくら必要なのか」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
法人破産は、裁判所の手続きを通じて会社の債務をすべて消滅させ、経営者自身の再出発につなげられる合法的な制度です。正しく理解すれば、取り立てを止めて状況を立て直す具体的な一手になります。
この記事では、法人破産の仕組みや5ステップの手続き、費用相場、代表者個人への影響までをわかりやすく解説します。
こんな人におすすめの記事です。
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法人破産とは、裁判所の手続きを通じて会社の法人格そのものを消滅させ、すべての債務をなくす制度です。法人と個人の責任は法的に別物として扱われるため、代表者個人の財産にも原則として影響しません。
法人破産を理解するポイントは、以下の3つです。
順番に確認していきましょう。
法人破産では、破産手続の終結とともに法人格そのものが消滅します。法人格という器が消えれば、紐づいていた金融機関からの借入金や買掛金についても、帰属先を失って法的に消滅します。
個人の自己破産では、裁判所から免責許可を得てはじめて債務の支払義務が免除されます。一方、法人は存在そのものが消えるため、免責許可という手続き自体が不要です。
ただし、破産手続きをせずに放置しても法人格は消えず、債務も残り続けます。登記上は会社が存続し続け、代表者個人への損害賠償請求に発展するリスクも残るため、債務を確実に消すには裁判所を通じた破産手続きが欠かせません。
参照:e-Gov法令検索|破産法
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株式会社や合同会社は、法律上「代表者とは別の人格」を持つ存在です。会社の借金はあくまで法人に帰属するため、代表取締役が個人の財産で返済する義務は原則として発生しません。
ただし、中小企業では代表者が連帯保証人を求められるケースが少なくありません。連帯保証の有無によって、代表者個人への影響は大きく変わります。
保証契約がある場合は、法人破産と同時に代表者自身の債務整理も視野に入れてください。まずは自身が保証人になっている債務の範囲を正確に把握するところから始めるのが安心です。
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帳簿上は黒字でも、手元の現預金が尽きれば会社は倒産します。売掛金の入金までに時間がかかる業種では、利益が出ているのに給与や仕入代金を払えなくなるケースが珍しくありません。
資金ショートが目前に迫った段階で無理に延命を図ると、損害拡大のリスクが高まります。早期に法人破産という選択肢を選べば、以下のような損害を最小限に食い止められます。
破産は法律が認めた正当な清算手続きであり、従業員や取引先、家族への被害を抑える選択となる経営判断です。資金繰りに不安を感じた段階で早めに弁護士へ相談してみてください。
専門家プロファイルでは、社会保険労務士の後藤義弘さんが、会社の清算手続きに関する以下の質問に回答しています。
引用:専門家プロファイル|特別清算と破産との違い
会社の将来を考え、破産や清算手続きを検討するのは非常に大きな決断であり、多くの不安を伴うことでしょう。専門家は、破産だけでなく特別清算など、あなたの会社の状況に最適な解決策を提案してくれます。全国の弁護士・司法書士のなかには、相談無料、初期費用0円で対応してくれる事務所も多数あります。一人で抱え込まず、まずは専門家に相談してみませんか。
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法人破産の手続きは、弁護士への相談から債権者への配当まで大きく5つのステップで進みます。全体の期間は半年〜1年程度が目安です。
法人破産の手続きの流れは、以下のとおりです。
各ステップの対応内容を順番に確認していきましょう。
弁護士と相談して委任契約を結びます。契約した弁護士は、代理人として債務整理に着手したことを知らせるために、受任通知を作成し各債権者へ送付します。受任通知が届いた時点で、貸金業者や債権回収会社は督促・取り立てを停止しなければなりません。
以降、貸金業者等からの電話や連絡は弁護士を通じた書面に切り替わるため、経営者自身が直接対応する精神的な負担は大きく軽減されます。
弁護士へ相談する際は、以下の書類をできる範囲で持参すると手続きがスムーズです。
これらの書類や情報がすべてが揃っていなくても相談できます。早めに動くほど受任通知の発送も早まり、督促が止まるタイミングも前倒しにできるのです。
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破産手続開始の申し立てには多くの書類が必要ですが、弁護士が主導するため代表者の負担は軽減されます。裁判所へ提出する主な書類は以下のとおりです。
申し立てから破産手続開始決定までの期間は、通常1~2週間が目安です。裁判所は提出書類に虚偽や不備がないかを審査し、問題がなければ開始決定を出して破産管財人の選任へ進みます。
不備があると補正を求められ、代表者自身が追加資料を用意する場面も出てきます。手元の資料はできるだけ早めに弁護士へ渡しておいてください。
負債総額や資産規模をもとに、裁判所へ納める予納金が決定されます。
法人破産の予納金は「少額管財」と「通常管財」の2パターンに分かれます。少額管財が適用されれば予納金は20万円〜で済みますが、通常管財では70万円超となり、費用・期間ともに大きく差が出ます。
予納金の納付には裁判所が定めた期限があり、期限内に納付できなければ申し立て自体が棄却されるリスクがあります。資金がショートして手続きそのものが止まる事態を避けるためにも、相談の段階で予納金の見込み額も確認し、資金計画に組み込んでおくと安心です。
破産管財人は裁判所が選任する弁護士で、法人の財産状況を正確に把握する役割を担います。調査の目的は懲罰ではなく、あくまで事実の確認です。
管財人が確認する主な内容は次のとおりです。
管財人との面接では、帳簿の管理状況や通帳の内容について詳しく聞かれます。虚偽の回答は説明義務違反にあたり、財産隠匿とみなされれば詐欺破産罪に問われるおそれもあります。わからないことはわからないと答えても構わないので、正直に事実を伝えてください。
開始決定からおよそ3ヶ月後には、裁判所で債権者集会が開かれます。経営者には出席義務があり、管財人が資産の換価状況や手続きの進捗を報告したあと、債権者からの質疑に応じる流れです。
実際には債権者が出席しないケースも多く、問題がなければ5分程度で終了します。
破産管財人が法人の不動産や機械設備などを売却し、得られた現金を債務者へ分配します。
配当には法律上の優先順位があり、すべての債権者へ均等に分配されるわけではありません。従業員の未払賃金や退職金は「財団債権」として扱われ、配当に先立ち弁済を受けられる場合があります。
一般債権者への配当がゼロというケースも珍しくありません。法人破産はあくまで残った財産を公平に分ける仕組みです。
配当が完了すると裁判所が破産手続終結決定を出し、登記所への通知を経て法人格そのものが消滅します。最終的に債務の請求からも解放され、経営者は再出発に踏み出せます。
Yahoo!知恵袋では、いざ法人破産の手続きを進めるにあたり、手続き中の会社の状況や経営者個人の資産がどうなるのか、具体的な疑問を抱く声が見られました。
引用:Yahoo!知恵袋
法人破産は専門的な知識がないと手続きが難しく複雑なだけでなく、従業員やご自身の資産への影響も大きいため、不安に感じるのは当然のことです。専門家プロファイルには、法人破産に関する相談を豊富に経験している弁護士が多数在籍しています。
一人で悩まず、まずは気軽に専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。
法人破産にかかる費用は、大きく3つで構成されます。少額管財か通常管財か、会社の規模や債権者数によって総額は変動します。
費用相場の内訳は、以下のとおりです。
自社に必要な総額の目安として、確認してみてください。
予納金とは、破産手続の運営費として裁判所へ納める費用です。少額管財と通常管財では、費用や期間に差があります。
弁護士が代理人として申し立てる少額管財が認められれば、法人1件あたり最低20万円から手続きを始められます。
一方、通常管財になると予納金は70万〜200万円以上に跳ね上がります。管財人の調査範囲が広がり、報酬や手続き期間が増えるためです。
少額管財の基準は裁判所ごとに異なるため、申立先へ確認しておくと安心です。負債額が比較的小さく、資産関係の整理がついている段階で弁護士に相談すれば、少額管財が適用される可能性は高まります。
資金に余裕がなくなるほど通常管財に回されやすくなり、費用差は数十万円単位で広がります。費用を抑えるためにも、早めの相談が最善の一手です。
参照:裁判所|破産事件の手続費用一覧(東京地裁民事第20部)
弁護士費用は着手金50万〜150万円が一般的な相場です。金額に幅がある理由は、債権者数・従業員数・負債総額の3要素によって弁護士の業務量が大きく変わるためです。
着手金とは依頼時に支払う費用で、手続きの結果にかかわらず返金されません。着手金のみで報酬金は不要とする事務所もあります。
ただし、売掛金の回収など経済的利益が生じた場合に報酬金が発生する契約もあります。費用体系は事務所ごとに異なるため、見積もりを取る際は以下の点を確認してください。
最低でも2〜3社から見積もりを取り、トータルコストで比較するのが安心です。
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印紙代・官報公告費・郵券代などの実費も、合計すると数万円かかります。
主な内訳は次のとおりです。
官報公告費は引継予納金(少額管財の場合20万円〜)とは別に納付が必要です。金額は裁判所ごとに異なるため、依頼する弁護士を通じて事前に確認しておいてください。
実費だけで手続きが止まるケースはまずありませんが、予納金・弁護士費用と合わせた総額を正確に把握しておくことが、資金計画に欠かせません。
参照:裁判所|東京地裁民事第20部よくある質問
Yahoo!知恵袋では、法人破産の費用、とくに高額な予納金が用意できず、破産したくてもできないという切実な声が見られました。
予納金の相場は少額管財で20万円〜が目安ですが、抵当権付きの建物の解体費用など、資産の状況によっては予納金が大幅に上乗せされる事例もあります。相場だけで費用計画を立てず、自社の資産状況を早めに弁護士へ伝え、予納金の見込み額を確認しておくことが大切です。
まずは一人で悩まず、専門家プロファイルで信頼できる専門家を探し、相談してみることをおすすめします。
法人破産の費用が一括で用意できない場合でも、現実的な対処法はあります。費用を理由に先延ばしにすると債務はさらに膨らむため、早めに取りうる手段を知っておくと安心です。
費用が払えないときの対処法は、以下の3つです。
自身の状況に合う方法から、検討してみてください。
弁護士費用を一括で用意できなくても、分割払いに対応している事務所を選べば手続きは始められます。月々の積立額や期間は事務所との相談で決まり、着手金等を支払った後、裁判所への申立てに進む流れです。
受任通知で督促が止まるため、弁護士費用の分割払いに充てる資金が確保しやすくなります。
分割払いに対応しているかどうかは、事務所の公式サイトに「分割可」「後払い対応」と明記されているかで判断してください。記載がない場合でも、初回相談時に「月々いくらなら対応可能か」を率直に伝えれば、柔軟に応じてくれる可能性があります。
資金繰りが悪化するほど取りうる手段は狭まっていきます。手元資金が残っている早い段階で相談するほど、分割の条件も有利に組みやすくなるでしょう。
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会社に残っている在庫・機械設備・売掛金・預貯金などの資産を売却し、破産費用に充てる方法があります。
ただし、自己判断での売却は大きなリスクを伴います。相場より著しく安い価格で資産を処分すると、破産管財人から「否認権」を行使され、売却自体が取り消される可能性があります。
たとえば、時価500万円の機械を知人に100万円で譲渡したケースでは、管財人が売買の無効を主張し、買主から財産を取り戻す手続きが発生します。結果として破産手続きが長期化し、かえって費用が膨らんでしまいます。
資産売却で費用を捻出したい場合は、弁護士の管理下で進めてください。弁護士が資産の適正価格を査定し、売却先や条件を記録に残しながら手続きを進めれば、否認リスクを回避できます。
代表者個人の自己破産費用については、法テラス(日本司法支援センター)の立替制度が利用できる場合があります。弁護士費用や実費を法テラスが一時的に立て替え、月々約5,000〜1万円の分割で返済していく仕組みです。
ただし、法テラスが立て替えるのは個人の自己破産費用のみで、法人破産の費用は対象外です。
また、利用するには収入・資産の基準を満たす必要があります。たとえば、単身者の場合は手取り月収が約18万円以下であることが目安です。
連帯保証していない代表者は、必ずしも個人の自己破産が必要になるわけではありません。法テラスの利用可否も含めて、まずは弁護士に状況を伝え、個人の手続きが本当に必要かどうかを確認するところから始めてください。
参照:法テラス|弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ
個人再生の費用は法テラスで抑えることができる?手続きの流れと相談方法を解説
個人再生をした場合の金銭面に困りながら、借金を減らす方法を探しているのではないで...
専門家プロファイルに寄せられた会社の破産費用に関する相談と、弁護士である三森敏明さんの回答をご紹介します。
引用:専門家プロファイル|資金がなく自己破産もできません
会社の資金繰りが悪化し、経営難に陥って破産費用さえ準備できない状況は、誰にも相談できず孤独を感じてしまうかもしれません。しかし、専門家はそうした状況にも対応できる解決策を知っています。当サイトでは、相談無料、初期費用0円で対応してくれる事務所も探せます。まずは全国の弁護士・司法書士の中から、あなたの状況を親身に聞いてくれる専門家を見つけてみませんか。
本記事では、法人破産の仕組みや手続きの流れ、費用相場について解説しました。
法人格の消滅によって会社の債務はすべて終わり、連帯保証がなければ代表者個人の財産に影響は及びません。
費用面では少額管財の予納金20万円程度と弁護士費用50万〜150万円が目安となります。
分割払いや法テラスの立替制度を活用すれば、手元資金が乏しい状況でも手続きを始められます。
資金繰りに限界を感じたら、一人で抱え込まず早めに専門家へ状況を共有することが大切です。
法人破産や債務整理の相談先を探したい方は、専門家検索サービス「債務急済」を活用すれば、自身の状況に合った弁護士や司法書士を見つけられます。
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この記事の監修者
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